失敗しても「次は大丈夫」と声をかける

📖 『もっと仲良くなれる!だれからも好かれる「神」コミュニケーション術』
ー 第10章:自分を大切にしよう ー
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失敗しても「次は大丈夫」と声をかける
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失敗しても「次は大丈夫」と声をかける

学校で、こんなことってありませんか?

国語の時間に、みんなの前で大きな声で音読をしていたときのことです。むずかしい漢字のところで、つい「読みまちがえて」しまいました。クラスのみんなの前で顔がまっ赤になり、「あ、はずかしい……!」「もうみんなに笑われたかもしれない……」と、心臓がドキドキして、おなかがいたくなってきた経験、ありませんか?

ドッジボールの試合で、自分がボールをポロッと落としてしまい、それがきっかけでチームが負けてしまったとき。「ぼくのせいで負けた……」「みんなに怒られるかもしれない」と、消えてしまいたいくらいかなしくなったこともあるかもしれません。

テストで、うっかりケアレスミスをしてしまい、めざしていた点数がとれなかったときも、「どうして私はこんなにダメなんだろう」と自分をせめてしまいますよね。

人間だれしも、失敗はしたくありません。できればいつも、かっこよくて、百点満点の自分でいたいものです。

でも、ちょっと待ってください。ここで、ものすごく大切な秘密を教えますね。

実は、「失敗したときに、自分になんて声をかけるか」で、そのあとのあなたの人生がガラリと変わってしまうのです。

失敗した自分をせめて、いじめてしまうのか。それとも、失敗した自分をやさしく包みこんで、「次は大丈夫!」と元気づけてあげるのか。

今回は、失敗したときこそ思い出してほしい、自分をもっと大好きになるための「神」コミュニケーション術をお伝えします。この方法を知ると、明日からの学校生活が、もっと気楽で、もっと楽しいものになりますよ。

脳科学が証明!自分をせめると頭がフリーズする?

「失敗したら、反省して自分をきびしくせめないと、次はできるようにならない!」

そう思っていませんか? 実はこれ、脳科学(のうかがく:人間の頭の中のしくみを研究するすごい科学です)の視点からいうと、大ちがみなのです。

人間には、いやなことや失敗があったとき、頭の中であれこれ考える司令塔のような場所があります。それが「前頭葉(ぜんとうよう)」という部分です。この前頭葉は、勉強をしたり、新しい作戦を考えたり、お友だちと仲良くするための思いやりの気持ちを持ったりするときに、フルパワーで働いてくれる、いわば「頭脳のスーパーコンピューター」です。

ところが、テストで悪い点をとったり、係の仕事を失敗したりしたときに、あなたが「なんて自分はダメなんだ!」「もうおしまいだ……」と、自分を強くせめたり、いじわるな言葉を心の中でぶつけたりすると、どうなるでしょうか?

なんと、脳のなかに「ききんしんごう(SOS)」が出てしまうのです。

脳の奥にある「扁桃体(へんとうたい)」という、不安やこわい気持ちを感じる部分が「大変だ!いま、ぼく(私)はピンチだ!」と大パニックを起こします。その結果、頭のスーパーコンピューターである「前頭葉」にエネルギーがまわらなくなり、頭の中がまっ白になって、フリーズしてしまうのです。

これでは、せっかく「次はがんばろう」と思っても、良いアイデアが全然思い浮かびませんよね。

「自己コンパッション」という最強の魔法

では、脳科学的に見て、失敗したときにはどうすれば一番いいのでしょうか?

ここで登場するのが、「自己コンパッション」という言葉です。なんだかむずかしい名前ですが、かんたんに言うと「自分にやさしくする力」のことです。

世界中の科学者たちの研究で、失敗したときに自分をきびしくせめる人よりも、自分を思いやって「大丈夫だよ」とはげます人のほうが、次へのチャレンジで成功しやすいということが、何度も証明されています。

ためしに、想像してみてください。

もし、あなたの大切なお友だちが、係の黒板係の仕事をうっかりわすれてしまい、しょんぼりして泣きそうになっていたら、あなたは何と言いますか?

  • 「バカだな!お前なんて最悪だ!」と言いますか?
  • そんなこと、絶対に言いませんよね。「大丈夫だよ、人間だれしもうっかりはあるよ」「次はメモしていけばバッチリだよ!」と、やさしく声をかけるはずです。

お友だちにはそんなにやさしくできるのに、なぜか自分のことになると、すごくきびしい言葉をぶつけてしまいます。これって、ちょっと不公平だと思いませんか?

あなたがいちばん長くつきあっていく相手は、ほかでもない「あなた自身」です。クラスのどの子よりも、家族の誰よりも、一生あなたといっしょにいるのは、あなたなのです。

だからこそ、自分がいちばんの親友になって、自分にやさしい言葉をかけてあげる必要があるのです。

学校生活で実践!「次は大丈夫」のつぶやき方

それでは、明日から学校で使える、具体的な「自分へのやさしい声かけ」のやり方をマスターしましょう。むずかしいことは一切ありません。心の中で、あるいは小さめの声で、つぶやくだけです。

パターン1:発表でかんでしまったり、言いまちがえたりしたとき

音読の時間や、学級会で自分の意見を発表しているとき、言葉がつまってしまったり、言いまちがえたりして、顔から火が出るほどはずかしくなったとき。

心の中で、すぐにこうつぶやいてみてください。

「おっ、いまのはいいチャレンジだったぞ! 人前で意見を言えた自分、えらい!」

そして、「次はもう一回、ゆっくり読めば大丈夫」と自分にうなずいてあげましょう。言いまちがえるということは、それだけあなたが「がんばって挑戦した」という証拠です。何も挑戦しなかった人には、言いまちがえも起きませんからね。

パターン2:テストで悪い点数をとってしまったとき

返ってきたテストの紙を見て、思わず隠したくなるような点数だったとき。お母さんや先生に怒られる前に、自分の心の中で先にこう声をかけます。

「うわ、今回はくやしかったな。でも、この問題が今のうちにわかってラッキーだったぞ!」

テストの失敗は、あなたを落とすためのものではありません。「ここをもう一回勉強すれば、もっと賢くなれるよ」という、未来の自分からのラブレター(お知らせ)なのです。大きく深呼吸をひとつして、「次はここを直せば大丈夫!」とノートに書きこんでみましょう。

パターン3:お友達とケンカをしてしまったとき

休み時間に、ちょっとしたことでお友達と言い合いになってしまい、「あんなこと言わなきゃよかった……」と後悔して、ゆううつな気分になったとき。

「人間だれしも、イライラしちゃうことはあるよね。まずはそんな自分をゆるしてあげよう」

まずは、怒ってしまった自分をそのまま受け入れます。そのあとで、「よし、次の休み時間に『さっきはごめんね』って言いにいこう。仲直りできるから大丈夫」と、未来の自分の背中をそっと押してあげるのです。

失敗の数だけ、あなたは「神・コミュニケーション」の達人になる

人に好かれる人、クラスの人気者、いつも笑顔でまわりに人が集まる人って、どんな人だと思いますか?

「ぜったいに失敗しない、完璧な人」でしょうか?

いいえ、違います。本当の「コミュニケーションの達人」は、自分の失敗を笑い話にできたり、失敗したときにくよくよせず、すぐに前を向けたりする人のことです。

失敗をこわがらなくなると、あなたの表情はパーッと明るくなります。いつもびくびくしている人よりも、少しくらい失敗しても「まあ、次があるさ!」とニコニコしている人のほうが、いっしょにいて安心するし、大好きになりますよね。

自分に対してやさしい言葉をかけられる人は、自然と、まわりのお友達が失敗したときにも、あたたかい言葉をかけてあげられるようになります。

お友達がテストで落ちこんでいたり、係の仕事を忘れて青ざめていたりするときに、

「大丈夫だよ、次いっしょにがんばろう!」

と、サラッと言えるようになったら、あなたはもう、まわりから心から信頼される「神・コミュニケーション」の持ち主です。

失敗は、あなたが成長するための「宝物」です。失敗するたびに、あなたは一回り大きくなっています。

だから、今日から何かうまくいかないことがあったら、こうつぶやいてみてください。

「大丈夫、次はもっとうまくいく!」

その魔法の言葉が、あなたの脳のスイッチをパッと明るく切り替え、明日からの学校生活をキラキラと輝かせてくれますよ。さあ、深呼吸をして、今日も元気に行ってみましょう!

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