相手が持っている荷物が重そうなら手伝う

📖 『「感じがいい人」になれる!クラスで好かれる50の魔法のルール』
ー 第2章:一緒にいて安心できる「思いやりの行動」の習慣 ー
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相手が持っている荷物が重そうなら手伝う
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相手が持っている荷物が重そうなら手伝う

朝の登校のとき、お友だちが両手に大きな絵の具セットや、お習字の道具、それにパンパンにふくらんだ手さげぶくろを持って、いそがしそうに歩いているのを見かけたことはありませんか?

ほかにも、図工の時間に使う大きな段ボールを、前が見えないくらい一生懸命にかかえているクラスメイト。配るための重いプリントのたばを、落とさないように胸にぎゅっと抱きしめて運んでいる係のお友だち。そんなとき、あなたならどうしますか?

「あ、大変そうだな」

そう心の中で思うだけで、通り過ぎてしまうのはもったいないことです。実は、ここで「半分、持とうか?」と声をかけて、すっと手をさしのべられる人こそが、クラスの中でだれからも「一緒にいると安心できるな」「この人と友達になれてよかったな」と思われる「感じがいい人」なのです。

「でも、急に声をかけたら、おせっかいだと思われないかな?」
「なんて言えばいいのか、はずかしいな」

そう思う人も、心配いりません。今回は、なぜ重そうな荷物を持つお友だちを助けると、みんなから好かれるようになるのか、その「心の不思議」を解き明かします。そして、明日から学校で自然に使える「魔法のコツ」を、たっぷり紹介しますね!

どうして「重そうだな」と気づくだけで、心が通じ合うの?

人が重そうな荷物を持っているのを見たとき、あなたの心の中にはどんな気持ちがわいてきますか?「うわあ、手が痛そうだな」「落としそうでハラハラするな」と感じるのではないでしょうか。実はこれ、あなたの心が優しいからというだけでなく、あなたの「脳」がすごいお仕事を瞬時にしてくれているからなのです。

脳の科学の研究では、人間の頭の中に「ミラーニューロン」という特別な細胞があることがわかっています。これは日本語で言うと「ものまね細胞」です。ものまね細胞は、自分が何かをしているときだけでなく、「ほかの人が何かをしているのを見ているとき」にも、まるで自分が同じことをしているかのように頭の中で活動するという、魔法のような働きを持っています。

つまり、お友だちが重い荷物を持って「うう、重いよ、つらいよ」と顔をしかめているのを見たとき、あなたの頭の中の「ものまね細胞」がピピッと働いて、あなた自身の脳にも「重くてつらい!」という感覚を再現しているのです。この仕組みのことを、心の科学(心理学)では「共感(きょうかん)」と呼びます。

「重そうだな」と気づくことは、あなたの脳がお友だちの脳と、目に見えない電波でピタッとつながった証拠です。この「つながった瞬間」を逃さずに、一歩ふみ出して行動することが、クラスで一番の「感じがいい人」になるためのスタートラインなのです。

「半分持つよ!」が起こす、脳のハッピーな魔法

重そうな荷物を持っているお友だちに「半分、持つよ!」と手を貸してあげると、その瞬間に、お互いの脳の中で素晴らしい「ハッピーな魔法」が起こります。科学的に見ても、人を助けることには、お互いの体と心を元気にするすごいパワーがあるのです。

まず、手伝ってもらったお友だちの脳の中には、「オキシトシン」というホルモンがたくさん出ます。これは別名「なかよしホルモン」「おもいやりホルモン」と呼ばれています。このホルモンが出ると、人は心がぽかぽかと温かくなり、不安や緊張がすーっと消えて、相手に対して「この人は信頼できる! 大好きだな」という強い安心感を持つようになります。

さらに面白いのは、手伝ってあげた「あなた」の脳の中にも、同じように「なかよしホルモン」がたっぷりあふれ出るということです。お友だちを助けたはずなのに、なぜか自分まで優しい気持ちになったり、心がすっきりして嬉しくなったりした経験はありませんか? それは、あなたの脳が「良いことをしたね!」と、自分自身にごほうびをくれているからなのです。

また、心理学には「返報性(へんぽうせい)の法則」というルールがあります。これは、「人から優しくされたら、自分もその人に優しさを返したくなる」という、人間の心に最初からそなわっている仕組みです。

あなたが荷物を持ってあげたお友だちは、その場でお礼を言うだけでなく、「今度はこの子が困っているときに、絶対に助けてあげよう!」と心に決めます。こうして、あなたの周りには「お互いに助け合う、最高の友達の輪」が自然と広がっていくのです。

クラスで大活躍!「スマートに手伝う」3つの大作戦

それでは、明日から学校で、お友だちが重そうな荷物を持っているときに、はずかしがらずにスマートに手伝えるようになる「3つの大作戦」を紹介します。場面に合わせて、ぜひ使ってみてくださいね!

  • 作戦1:「半分、持とうか?」作戦(図工の作品や、たくさんの荷物があるとき)
    お友だちが両手にいっぱいの荷物を持っているときは、近づいていって「半分、持とうか?」と声をかけてみましょう。全部を代わりに持ってあげるのは大変ですし、お友だちも「申し訳ないな」と遠慮してしまうかもしれません。「半分」という言葉を使うことで、相手も「じゃあ、これだけお願い!」と頼みやすくなります。
  • 作戦2:「ドアを開けておくよ!」作戦(両手がふさがっているとき)
    お友だちが両手で重いものを抱えているときは、荷物を直接持つことだけが手助けではありません。お友だちが教室に入るときに、先回りして「ドアを開けておくよ!」と引き戸を開けて待ってあげたり、机の上の荷物をサッとよけて、荷物を置きやすくしてあげたりしましょう。これだけでも、お友だちはものすごく助かりますし、あなたのスマートな優しさに感動するはずです。
  • 作戦3:「おうちでのお手伝い」作戦(お買い物帰りや、お掃除のとき)
    学校だけでなく、おうちでもこの魔法は使えます。お母さんやお父さんが、スーパーの買い物袋を両手に持って帰ってきたら、玄関まで走っていって「重い袋、持つよ!」と言ってみましょう。おうちの人は、あなたのその優しい一言だけで、一日の疲れが全部吹き飛ぶくらい嬉しくなります。おうちで練習しておくと、学校でも自然に体が動くようになりますよ。

「おせっかい」にならないための、やさしい気くばり

「親切にしよう!」という気持ちはとても素晴らしいものですが、ほんの少しだけ気をつけておきたいことがあります。それは、相手の気持ちを無視して、無理やり荷物を奪い取るように持ってはいけない、ということです。

お友だちの中には、
「重いけれど、自分で最後まで運びきりたい!」
「図工の大切な作品だから、人にさわられたら壊れそうで心配だな」
と思っている人もいるかもしれません。

ですから、手伝うときは必ず、相手に「お伺い(おうかがい)」を立てるようにしましょう。相手の気持ちを大切にする聞き方のコツは、次の通りです。

「重そうだけど、手伝っても大丈夫?」
「これ、持って運ぼうか?」

このように、相手が「うん、お願い!」と言いやすいように、優しく聞いてあげるのが、本当の「思いやり」です。もし、お友だちが「大丈夫、自分で持てるよ! ありがとう」と言ったら、「そっか、がんばってね!」と笑顔で応援してあげましょう。手伝わなかったとしても、あなたの「助けようとした優しい気持ち」は、しっかりと相手の心に届いていますよ。

明日から学校で使える「魔法の言葉」を練習しよう!

さあ、心の準備はできましたか? 明日、学校の廊下や教室で、重そうな荷物を持っているお友だちを見かけたら、それはあなたの「感じの良さ」をピカピカに輝かせる大チャンスです。

まずは、おうちの部屋の中で、声に出して練習してみましょう。

「それ、重そうだね。半分、持とうか?」

この一言が、あなたとお友だちの脳の中に「なかよしホルモン」をいっぱいに広げ、クラスの雰囲気を一瞬で温かくする魔法の言葉です。明日、学校に行くのがなんだかワクワクしてきませんか? あなたの小さなその一歩が、クラスのみんなを笑顔にする大きな力になるのです。

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