今日という一日に「ありがとう」と言って寝る

📖 『「感じがいい人」になれる!クラスで好かれる50の魔法のルール』
ー 第5章:毎日がもっと楽しくなる「ポジティブな心の持ち方」の習慣 ー
\ 毎日がもっと楽しくなる、すべての小学生へ贈るヒント /
今日という一日に「ありがとう」と言って寝る
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今日という一日に「ありがとう」と言って寝る

学校から帰ってきたとき、あなたはどんな気持ちでいることが多いでしょうか。「今日は算数のテストでケアレスミスをしちゃったな」「休み時間にドッジボールで負けて悔しかったな」……そんなふうに、「うまくいかなかったこと」ばかりを思い出して、どんよりした気分になってはいませんか?

実は、私たちの脳には「悪いことほどよく覚えている」という、ちょっと困ったクセがあるのです。でも、安心してください。たったひとつの「夜の習慣」で、今日という一日を「最高の一日」に塗りかえ、明日からクラスのみんなに「なんだかあの人、いつも明るくて素敵だな」と思わせる魔法があるのです。

なぜ「嫌なこと」ばかり思い出してしまうの?

心理学の世界では、人間は得をすることよりも、損をすることを強くおそれるという心の仕組みがあると言われています。これを「損失回避(そんしつかいひ)」と呼びます。大昔、人間がまだジャングルで暮らしていたころ、小さな失敗は命取りになりました。だから、脳は「二度と同じ失敗をしないように」と、悪い出来事を強く、深く心に刻み込むように進化したのです。

でも、現代の学校生活では、テストの点数が少し悪かったり、係活動でちょっとしたミスをしたりしても、命を落とすことはありませんよね。それなのに、脳だけが昔のクセで「大変だ! 忘れるな!」とアラームを鳴らし続けているのです。このアラームを止めて、心をポジティブなモードに切り替える練習が必要になります。

脳をだます? 「終わりよければすべてよし」の法則

ここで、あなたに面白い心理学の実験を紹介しましょう。ノーベル賞を受賞したダニエル・カーネマン博士が発見した「ピーク・エンドの法則」というものがあります。これは、「人間はある出来事について、その時の『一番盛り上がった瞬間(ピーク)』と『終わった瞬間(エンド)』の印象だけで、全体の良し悪しを判断してしまう」という心のルールです。

たとえば、こんな場面を想像してみてください。

  • Aさんの一日:午前中は授業が楽しくて最高だったけれど、下校直前に雨に降られて靴がびしょ濡れになり、「最悪だ……」と思いながら家に着いた。
  • Bさんの一日:朝から忘れ物をして落ち込んでいたけれど、帰る直前に友達から「今日の掃除、手伝ってくれてありがとう!」と言われ、「いい一日だったな」と思いながら家に着いた。

客観的に見れば、Aさんの方が楽しい時間は長かったかもしれません。でも、寝る前に「今日はいい日だった」と感じるのは、間違いなくBさんなのです。なぜなら、一日の「エンド(終わり)」がハッピーだったからです。

つまり、一日の最後に何を考えるかによって、あなたの「今日という日の点数」は、あとからいくらでも書きかえることができるのです。

「3つのいいこと」を見つけよう

今日から寝る前の布団の中で、今日起きた「よかったこと」を3つだけ思い出してみてください。どんなに小さなことでもかまいません。心理学では「スリーグッドシングス」と呼ばれる、とても効果的なトレーニングです。

  • 給食のカレーがいつもよりおいしかった。
  • 廊下ですれ違った先生が、ニコッと笑ってくれた。
  • 家で飼っているハムスターが、手のひらで寝てくれた。
  • 国語の音読が、つっかえずに読めた。
  • 友達に「その筆箱、かっこいいね」と言われた。

このように、自分にしかわからない小さな喜びでいいのです。これを見つけるとき、あなたの脳は一生懸命に「一日のなかのキラキラした瞬間」を探し始めます。すると、不思議なことに、昼間にあった嫌な出来事がどんどん小さくなっていくのを感じるはずです。

「ありがとう」があなたを「感じがいい人」に変える理由

3つのいいことを思い出したら、最後に心の中で、あるいは小さな声で「今日という一日に、ありがとう」と言って目を閉じてください。自分自身に対しても「一日よく頑張ったね、ありがとう」と声をかけてあげましょう。

「自分にありがとうなんて、なんだか照れくさいな」と思うかもしれません。でも、これこそがあなたがクラスで「感じがいい人」になるための、一番の近道なのです。

ポジティブなオーラは「夜」に作られる

夜、感謝の気持ちで眠りにつくと、脳はリラックスした状態で休息に入ります。すると翌朝、あなたはスッキリとした笑顔で目覚めることができます。心に余裕がある状態で登校すると、自然と周りの友達にも優しくなれるのです。

想像してみてください。いつも「昨日の失敗」を引きずって、暗い顔で登校してくる人と、夜のうちに心をリセットして、「おはよう!」と明るい顔で教室に入ってくる人。あなたはどちらの人と一緒にいたいと思いますか?

行動経済学では、自分の機嫌を自分でコントロールできる人は、周りからの信頼を得やすく、結果として「得をする」ことが多いと考えられています。あなたが夜に「ありがとう」と言う習慣を持つだけで、学校での人間関係は驚くほどスムーズに回り始めます。

「感謝」は伝染する魔法

あなたが自分の一日に感謝できるようになると、自然と友達の「いいところ」にも目が向くようになります。友達が消しゴムを拾ってくれたとき、これまでは「あ、どうも」とぶっきらぼうに言っていたのが、自然と「ありがとう! 助かったよ!」と、心のこもった言葉が出るようになります。

感謝の言葉は、言った人も言われた人も幸せにする魔法です。あなたが夜に「ありがとう」の練習をしているからこそ、昼間の学校生活でも、その魔法が自然と使えるようになるのです。

明日からやってみよう! 魔法のナイトルーティン

今日からさっそく、寝る前の1分間を「魔法の時間」に変えてみましょう。やり方はとても簡単です。

ステップ1:布団に入って深呼吸

まずは体をリラックスさせます。鼻から吸って、口からゆっくり吐き出しましょう。一日の緊張を外に出すイメージです。

ステップ2:「3つの宝探し」をする

今日起きた「よかったこと」を3つ思い出します。どんなに些細なことでも、それはあなただけの宝物です。見つからないときは、「今日もお昼ご飯が食べられた」「ふかふかの布団で寝られる」といった、当たり前のことでも構いません。

ステップ3:魔法の言葉を唱える

最後に「今日という一日に、ありがとう。明日もきっといい日になる」と心の中でつぶやきます。これで、あなたの脳の「エンド(終わり)」は最高な状態で上書きされました。

この習慣を続けていくと、あなたの心には「ポジティブな貯金」がたまっていきます。嫌なことがあっても、「でも夜にはまたいいことを探すから大丈夫」と思えるようになり、心がどんどん強くなっていくのです。

さあ、今夜から始めてみてください。あなたが笑顔で眠りにつくとき、明日の教室には、もっと輝いている「感じがいいあなた」が待っていますよ!

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