聞いたことに対して質問を返す

📖 『もっと仲良くなれる!だれからも好かれる「神」コミュニケーション術』
ー 第2章:相手の話をしっかり聞こう ー
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聞いたことに対して質問を返す
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聞いたことに対して質問を返す

「ねえねえ、聞いてよ! 昨日、テレビですっごい面白いアニメを見たんだ!」

あなたが友達にこう話しかけたとき、相手から「へえ、そうなんだ」だけで会話が終わってしまったら、どんな気持ちがしますか? 「あれ? あんまり興味なかったのかな……」「つまらなかったかな……」と、ちょっとさみしい気持ちになりませんか?

逆に、「へえ、どんなアニメだったの? 主人公は強かった?」と、すかさず質問をかえしてくれたらどうでしょう。「わっ、この人、ぼくの話にすごく興味を持ってくれてる! もっともっと話したい!」と、その友達のことが一気に大好きになりますよね。

実は、この「相手の言ったことに対して、すかさず質問を返す」というテクニックこそ、クラスの人気者や、だれとでもすぐに仲良くなれちゃう子がこっそり使っている「神」コミュニケーション術なのです。

心理学で証明された「質問」のすごいパワー

「でも、どうして質問を返すだけで、そんなに仲良くなれるんだろう?」って思いますよね。

ここで、心理学のお話を少しだけしましょう。アメリカの心理学者であるアーロン・ジールという人が行った実験で、とても面白いことが分かっています。それは、「自分の話に興味を持って、たくさん質問をしてくれる人に対して、人は強い好意(こうい)を抱く」ということです。

心理学では、これを「返報性(へんぽうせい)の原理」と呼ぶことがあります。むずかしい言葉ですが、要するに「何かをされたら、自分も同じようにお返ししたくなる」という人間の心の仕組みのことです。

あなたが相手に「えっ、それってどういうこと?」と質問をすると、相手の脳の中では「この人はぼく(私)のことを知ろうとしてくれている! 大切にしてくれている!」というサインが出ます。すると、相手の心も開いていき、「今度はきみの話も聞いてみたいな」「もっと仲良くなりたいな」という気持ちが自然とわいてくるのです。

つまり、質問をすることは、相手の心をひらく「魔法の合言葉」なんですよ。

学校生活で実践!「質問返し」の3つのステップ

「よし、明日からさっそく質問を返してみよう!」と思ったあなたに、学校で今日から使える具体的なやり方を3つのステップで紹介します。

ステップ1:相手の話の「キーワード」を耳のアンテナでキャッチする

まずは、友達の話をしっかり聞くことからスタートです。ただ、ぼんやり聞くのではなく、相手が話した言葉の中の「キーワード(大切な言葉)」をひとつだけ見つけるつもりで聞いてみましょう。

  • 友達:「昨日、家族で『ゆうえんち』に行ったんだ!」
  • → このときのキーワードは「ゆうえんち」ですね。
  • 友達:「係の仕事、すっごく大変だったよ……」
  • → このときのキーワードは「係の仕事」や「大変だった」です。

相手が楽しそうに話しているときはその場所やもの、少し困った顔をしているときはその出来事を、耳のアンテナでしっかりキャッチしましょう。

ステップ2:「なに・どこ・どうして」の言葉を使って質問を作る

キーワードを見つけたら、そこを深掘りする質問を作ります。ここで便利なのが、「なに・どこ・どうして」(英語でいうとWhat, Where, Why)の3つの言葉です。

  • キーワードが「ゆうえんち」なら……
    • 「どこに行ったの?」(Where)
    • 「何に乗ったのが一番楽しかった?」(What)
    • 「どうしてそこに行こうってなったの?」(Why)
  • キーワードが「係の仕事」なら……
    • 「何の係をやっているの?」(What)
    • 「どうしてそんなに大変なの?」(Why)

むずかしい質問を考える必要はありません。「なに・どこ・どうして」のどれかを使うだけで、自然な質問がパッと作れます。

ステップ3:笑顔とセットで投げ返す

質問をするときは、相手の目を少しだけ見て、笑顔で投げ返しましょう。ここが一番大切なポイントです。

同じ「どこに行ったの?」という質問でも、ぶっきらぼうに「どこ?」と聞くのと、「へえ! どこに行ったの?」と笑顔で聞くのでは、相手の受け取り方が180度変わります。「教えてほしいな!」というワクワクした気持ちを顔や声に乗せるのが、神コミュニケーション術の極意です。

クラスのあの場面で使ってみよう! 具体的な会話例

では、学校の日常によくあるシーンを想像しながら、実際の会話の流れを見てみましょう。

シーン1:休み時間の教室での雑談

あなたが席に座っていると、友達が走ってやってきました。

  • 友達A:「聞いてよー! 昨日、新しいゲームを買ってもらったんだ!」
  • あなた:「おっ、ゲーム買ったんだ! (キーワードのキャッチ)
  • 友達A:「そう! モンスターを育てるやつなんだけど、これがめちゃくちゃハマるの!」
  • あなた:「へえ、面白そう! それって、どんなモンスターを育ててるの?(質問返し)
  • 友達A:「それがね、最初はスライムみたいな弱いやつなんだけど、エサをあげると進化するんだよ!」

どうですか? このあと、「えっ、どんなふうに進化するの? 見せて!」と、会話がどんどん盛り上がっていくのが目に浮かぶのではないでしょうか。友達はきっと、「この子と話すとすごく楽しい!」と感じるはずです。

シーン2:係の活動のとき

クラスの黒板係や給食係など、係の仕事をがんばっているときの会話です。

  • 友達B:「あー、今日の黒板、文字が多くて消すのタイヘンだった……」
  • あなた:「お疲れさま! 綺麗に消してくれてありがとう。文字が多かったって、何の勉強のあとだったの?(質問返し)
  • 友達B:「ううん、社会と算数が続いて、板書(ばんしょ)がすごかったんだよ。ほら、ここ消すのも一苦労でさ……」
  • あなた:「そっかあ、それは腕が疲れるね。消し方のコツとかあるの?」

疲れているときや少しグチを言いたいときに、ただ「大変だね」と聞き流すのではなく、「どうして?」と理由を尋ねてくれる人がいたら、相手は「自分のことを見ていてくれたんだな」とすごく嬉しくなります。心の距離がグッと縮まる瞬間です。

シーン3:おうちの人との会話

この質問返し術は、学校だけでなく、おうちにお手伝いをしたときなどにも大活躍します。

  • お母さん:「今日の晩ご飯は、〇〇ちゃんの好きなハンバーグだよ」
  • あなた:「やったあ! ハンバーグ大好き! ねえお母さん、今日のハンバーグのソースは、ケチャップと中濃ソースのやつ?(質問返し)
  • お母さん:「そうそう、よく分かったね! 今日は隠し味にちょっとチーズも入れてみたんだよ」
  • あなた:「えっ、チーズ入り!? めっちゃ美味しそう!」

学校で友達に使うのと同じように、おうちの人に対しても質問を返してみましょう。家族みんなが笑顔になって、おうちの空気がパッと明るくなります。

質問上手は、聞き上手への第一歩

「上手に話さなきゃいけない」「面白い話をしないとみんなに嫌われちゃうかも……」と、クラスで話すときにドキドキしてしまう人って多いですよね。

でも、安心してください。人に好かれるために必要なのは、面白い話をすることではありません。「相手の話をしっかり聞いて、興味を持って質問を返すこと」これだけで十分なのです。

心理学でも言われている通り、人は「自分の話に関心を持ってくれる人」が大好きです。あなたが相手に質問を投げかけることは、相手にとって「あなたは大切な人だよ」というメッセージを送るのと同じことなのです。

さあ、明日学校に行ったら、まずは隣の席の友達や、係の活動が一緒の友達に、ひとつだけ質問を返してみましょう。

「昨日何食べたの?」「それ、どこで買ったの?」どんな小さなことでもかまいません。あなたのその一言から、新しい笑顔と、すてきな友情がはじまりますよ。

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