自分の長所を3つ書き出す
「自分なんて、いいところなんて何もないよ」
そんなふうに、ちょっぴり自信をなくしてしまうことはありませんか? クラスで発表が上手な子や、かけっこが速い子と自分を比べて、「自分はダメだな」と落ち込んでしまうこともあるかもしれませんね。
でも、安心してください。それは、あなたが自分の「いいところ」に気づいていないだけなのです。実は、脳には「ネガティブ・バイアス」という、ちょっと困ったクセがあります。これは、人間が昔から生き残るために、悪いことや危険なことばかりに目がいってしまう仕組みのこと。つまり、自分の欠点ばかりが気になってしまうのは、あなたのせいではなく、脳の自然な働きなのです。
このクセを乗り越えて、自分をもっと好きになる魔法の方法があります。それが、「自分の長所を3つ書き出す」という習慣です。
なぜ「書き出す」ことが大切なの?
頭の中で考えるだけでは、脳はすぐにネガティブな考えに戻ってしまいます。でも、紙にペンで「書く」という作業をすると、脳は「これは大切な情報だ!」と判断して、その情報を強く記憶しようとします。これを心理学では「自己効力感(じここうりょくかん)」を高めるトレーニングと呼びます。簡単にいうと、「自分はできる!」という自信を育てる力のことです。
毎日3つだけ、自分のいいところを書き出してみてください。続けるうちに、鏡を見るのが少し楽しくなり、クラスのみんなの前でも堂々と話せるようになるはずですよ。
どんなことを書けばいいの?
「長所」といっても、すごい記録や成績である必要はありません。学校生活の小さな一コマこそが、あなただけの輝く長所です。たとえば、こんなふうに書いてみましょう。
- 給食当番のとき、こぼさないように慎重に配膳できた。
- 休み時間に、ひとりで本を読んでいる友達に「何読んでるの?」と声をかけられた。
- 宿題を、終わるまであきらめずに取り組んだ。
- 消しゴムを落とした友達に、すぐに拾ってあげた。
- 掃除の時間、みんなが気づかない机の下のゴミを拾った。
どうですか? 「これくらい、当たり前じゃない?」と思うことばかりですよね。でも、その「当たり前」を毎日続けていることこそが、あなたの素晴らしい長所なのです。
「長所」を見つけるための3つのヒント
どうしても思いつかないときは、次の3つの視点から探してみてください。
- 「ふだんの当たり前」をほめる
朝、自分から「おはよう」と言えたこと。忘れ物をしなかったこと。これらは、周りの人を気持ちよくさせる立派な才能です。 - 「友達に言われてうれしかったこと」を思い出す
「ありがとう」「助かったよ」「面白いね」と言われたことはありませんか? それは、あなたの中に相手を喜ばせる力があるという証拠です。 - 「自分ががんばっていること」を認める
結果はどうあれ、一生懸命に取り組んだ時間はすべて宝物です。たとえテストの点が悪くても、「最後まで問題を解こうとした」ことは立派な長所です。
明日からできる「長所ノート」の魔法
お気に入りのノートを一冊用意して、寝る前に3つだけ書いてみましょう。これを「ハッピー・ログ」と名付けてみてください。
書くときは、ただ書くだけでなく、「自分、えらいぞ!」と心の中で自分をほめてあげてください。脳科学の研究では、自分をほめることで脳内に「ドーパミン」というやる気のスイッチが入る物質が出ることがわかっています。このスイッチが入ると、次の日も「またいいことをしよう!」という前向きな気持ちになれるのです。
クラスでいちばんの人気者は、特別な才能を持っている人ではありません。「自分自身のことを、誰よりも一番に応援してあげられる人」のことです。
あなたが自分を大好きになれば、その明るいオーラは自然と周りの友達にも伝わります。友達は、自信を持って楽しそうにしている人の周りに集まってくるものだからです。
さあ、今日からノートを開いて、ペンを握ってみましょう。あなたの長所は、探せば探すほど、ダイヤモンドのようにキラキラと見つかるはずですよ。