他人と比べず、昨日の自分と比べる
クラスのみんなと自分を比べて、ちょっぴり落ち込んでしまうことはありませんか?
「あの子はかけっこが速いのに、ぼくは遅いな……」
「〇〇ちゃんは絵が上手だけど、わたしは苦手だな……」
そうやって誰かと自分を比べると、どうしても自分に足りないところばかりが目についてしまいますよね。でも、実は脳科学の世界では、「他人と比べる」という行動は、脳にとってあまりいいことではないということがわかっています。
「他人との比較」は脳のブレーキになる
わたしたちの脳には、誰かと自分を比べたときに「自分はダメだ」と感じてしまうと、やる気を出すためのエネルギーをストップさせてしまう仕組みがあります。これを心理学では「下方比較(かほうひかく)」によるストレスと呼ぶことがあります。
誰かと比べて「自分は負けている」と思うと、脳は「もうがんばっても無駄だ」と判断して、新しいことに挑戦するパワーを出しにくくなってしまうのです。これでは、せっかくのあなたの才能がもったいないですよね。
そこで今日からおすすめしたいのが、「昨日の自分とだけ比べる」という魔法の習慣です。これは、自分を成長させるための最強のルールなんですよ。
昨日の自分と比べるための「3つのステップ」
「昨日の自分と比べる」といっても、難しいことではありません。明日から学校ですぐにできる、具体的な方法を教えますね。
- 「できたこと」を一つだけ見つける
寝る前の1分間、今日一日を振り返ってみましょう。どんなに小さなことでもいいんです。「今日は給食を残さず食べた」「忘れ物をしなかった」「友達に『おはよう』と自分から言えた」。これだけで十分です。 - 「昨日の自分」を思い出す
「昨日の自分はこれができなかったけれど、今日はできたぞ!」というポイントを見つけましょう。漢字ドリルを昨日より1行多く書けた、掃除の時間に机を丁寧にふけた。そんな小さな変化こそが、あなたの成長の証です。 - 自分を「ほめる」
ここが一番大切です。見つけた成長を、心の中で思いっきりほめてあげてください。「今日のわたし、かっこいい!」「昨日の自分より一歩進んだね!」と声をかけることで、脳は「よし、もっとやってみよう!」というやる気モードに切り替わります。
クラスの係活動で試してみよう
たとえば、あなたが「図書係」だとしましょう。クラスの誰かが、とってもきれいなポスターを作ってきたとします。そこで「自分はあんなに上手く描けない……」と落ち込む必要はありません。
その代わりに、こう考えてみてください。
「昨日の自分は、ポスターの文字をまっすぐ書くのが苦手だったけど、今日は定規を使ってまっすぐ書けたぞ!」
この考え方をするだけで、あなたは「誰かのマネ」をするのではなく、「自分だけの成長」を楽しめるようになります。周りの子と比べるのをやめて、自分の成長に集中している人には、不思議と人が集まってくるものです。なぜなら、「いつも一生懸命で、自分を大切にしている人」は、クラスの中で一番キラキラして見えるからです。
脳を「成長モード」にする魔法の言葉
心理学には「自己効力感(じここうりょくかん)」という言葉があります。これは「自分ならできる!」と信じる力のことをいいます。この力を育てるために、一番効果的なのが「昨日の自分との比較」なのです。
もし、また誰かと比べて落ち込みそうになったら、心の中でこうつぶやいてみてください。
「あの人はあの人。わたしは、昨日のわたしを超えていこう!」
この言葉を唱えるだけで、あなたの脳は「他人との競争」から「自分自身の成長」へと目的を変えます。他人と競う必要はありません。あなたは、あなたのペースで、昨日よりも少しだけ素敵な自分になればいいのです。
明日から始める小さな「成長日記」
最後に、もっと効果を高めるためのヒントを伝えますね。ノートの端っこや、手帳に、毎日ひとつだけ「昨日の自分よりできたこと」を書いてみてください。
- 月曜日:漢字テストで昨日より1問多く正解した。
- 火曜日:苦手なピーマンを一口食べられた。
- 水曜日:困っている友達に声をかけられた。
これを1週間続けると、あなたのノートには「あなたの成長の記録」がたまっていきます。読み返したとき、あなたはきっと「自分って、毎日こんなにがんばっているんだ!」と驚くはずです。
自分を好きになるということは、自分の成長を認めてあげること。そして、自分の成長を認めてあげられる人は、他人の成長も心から応援できるようになります。そんな素敵なあなたには、自然と友達が集まり、クラスで一番の人気者になれるはずですよ。
さあ、今日の夜からさっそく「昨日の自分」と比べてみませんか? きっと、明日の朝、学校に行くのが少しだけ楽しみになるはずです。