チームのルールをみんなで決める
クラスの係活動や、休み時間のドッジボール、グループでの調べ学習。みんなで何かをするとき、決まって「意見が合わないこと」ってありますよね。「ぼくはこうしたい!」「いや、それはダメだよ!」とぶつかって、せっかくの楽しい時間が台無しになってしまった経験、誰にでも一度はあるはずです。
実は、クラスで信頼される人というのは、みんながぶつかり合う前に「魔法のルール」をうまく使っています。今日は、どんなチームでも仲よく、そしてスムーズに活動できるための「ルールの決め方」を伝授します。これを読めば、明日からのグループ活動が劇的に変わりますよ。
「自分だけが得をする」を捨てると、みんなが得をする
行動学やゲーム理論という難しい言葉を聞いたことはありますか? 大人の世界で使われる考え方ですが、小学生のクラスでもそのまま使えます。特に大切なのが「協力ゲーム」という考え方です。
例えば、みんなで掃除の分担を決めるとき、「自分が楽な場所」だけを選ぼうとすると、必ず誰かが嫌な思いをしますよね。でも、全員が「自分さえよければいい」という考えを捨てて、「チーム全体が一番うまくいくにはどうすればいいか?」を考えると、不思議なことに、みんなの満足度が高くなるのです。
これを「協力の利益」といいます。みんなでルールを決めるときは、次のステップを意識してみてください。
- まずは全員の「やりたいこと」を全部出す: 否定しないで、黒板やノートにどんどん書き出します。
- 「みんなが納得できる妥協点」を探す: 「全部自分の思い通り」は無理でも、「これなら我慢できる」というポイントをみんなで見つけます。
- 「もし破ったらどうするか」を先に決める: 楽しいルールだけでなく、守れなかったときの「ちょっとしたペナルティ(例えば、次の掃除のときにゴミ袋を持つなど)」を先に決めておくと、みんなが真剣になります。
「みんなで決めた」という魔法の力
なぜ「みんなで決める」ことが大切なのでしょうか。ゲーム理論には「コミットメント」という考え方があります。これは、「自分で決めたことや、みんなで約束したことに対して、最後まで責任を持つ」という心の働きのことです。
先生やリーダーから一方的に押し付けられたルールは、「やらされている感」があって守るのが嫌になりますよね。でも、自分たちで話し合って決めたルールなら、「自分たちの決めたことだから守らなきゃ!」という気持ちが自然とわいてきます。
信頼される人は、必ずといっていいほど「みんなの意見を聞く時間」を最初に作ります。たとえ時間がかかっても、最後に「これでいいかな?」とみんなに確認する。このたった一言があるだけで、チームの結束力はグンと上がります。
明日からできる「ルール作りの3つのコツ」
では、具体的に明日からどう動けばいいのか、3つのテクニックを紹介します。これを知っているだけで、あなたはクラスの「頼れるまとめ役」になれます。
- 「多数決」は最後の手段にする: 多数決は、負けた人の意見を切り捨てることになります。できるだけ「みんなが納得できる案」を話し合いで探すほうが、チームの仲は深まります。
- 「役割」を固定しない: ずっと同じ人がリーダーをやるのではなく、週替わりや日替わりで役割を回すルールにしましょう。全員が「自分がチームを支えている」という気持ちになれます。
- 「ありがとう」のルールを作る: 「ルールを守れたら、お互いにありがとうと言い合う」というルールを一番最初に入れてみてください。これだけで、チームの雰囲気は最高に温かくなります。
ルールは「みんなを守るための盾」です
ルールと聞くと、「縛られる」とか「窮屈だ」と感じるかもしれません。でも、本当に賢い人にとってのルールは、「みんなが安心して楽しむための盾」です。ルールがあるからこそ、誰かがズルをしたり、誰かが悲しい思いをしたりすることを防げるのです。
もし、あなたのグループで意見が割れたら、こう言ってみてください。
「みんなが一番気持ちよく過ごすためには、どんなルールがいいかな?」
この言葉を投げかけるだけで、周りの友達は「この人は、ぼくたちのことを一番に考えてくれているんだ!」と感動するはずです。信頼される人とは、特別な才能がある人ではありません。「みんなの幸せを考えたルールを、みんなと一緒に作れる人」のことなのです。
さあ、明日の学校では、ぜひこの「ルール作りの魔法」を試してみてください。きっと、あなたの周りに自然と笑顔の輪が広がっていくはずですよ。