「すごいね!」と相手の言葉を繰り返す
クラスで、「この人と話すと、なんだか楽しいな」「もっといっしょにいたいな」と思われている人はいませんか? 実は、そういう「人気者」には、とっておきの魔法があります。それは、「相手の言葉をそのまま繰り返す」という、とってもシンプルなテクニックです。
「えっ、それだけでいいの?」と思うかもしれませんね。でも、これこそが、脳のしくみを利用した、最強のコミュニケーション術なのです。
「おうむ返し」は、心のドアを開けるカギ
たとえば、休み時間に友だちがこんなふうに話しかけてきたとします。
- 友だち:「昨日、お父さんと公園でサッカーの練習をしたんだ!」
- あなた:「へー、そうなんだ」
これだと、会話はここで止まってしまいますよね。でも、もしこう返したらどうでしょう。
- 友だち:「昨日、お父さんと公園でサッカーの練習をしたんだ!」
- あなた:「サッカーの練習をしたんだね!すごいね!」
どうですか? これだけで、友だちは「あ、この人はぼくの話をしっかり聞いてくれている!」と感じて、もっとうれしくなって、次の話を始めたくなるはずです。これを、言葉の専門家たちは「オウム返し」と呼んだりします。
なぜ、繰り返すだけで好かれるの?
なぜ、ただ繰り返すだけで相手はうれしくなるのでしょうか。ここには、私たちの頭の中(脳)の不思議なルールが隠されています。
人間の脳は、自分の言ったことを相手がそのまま返してくれると、「この人は、ぼく(わたし)と同じ世界を見ている仲間だ!」と判断するクセがあるのです。これを学問の世界では「同調(どうちょう)」といいます。むずかしい言葉ですが、かんたんに言えば「気持ちを合わせる」ということです。
相手の言葉を繰り返すことは、相手に「あなたの言ったことを、ちゃんと受け取りましたよ」というサインを送っているのと同じです。相手は「わかってもらえた!」と安心し、あなたのことを「話しやすい人だな」と大好きになるのです。
明日からできる!「魔法の繰り返し」3ステップ
では、明日から学校でどうやって使えばいいのか、具体的なやり方を紹介しますね。
- ステップ1:相手の言葉の「大事なキーワード」を見つける
相手が話している中で、一番言いたそうな言葉を見つけます。さっきの例なら「サッカーの練習」がキーワードですね。 - ステップ2:そのまま繰り返す
「サッカーの練習をしたんだね!」と、相手の言葉をそのまま使って返します。 - ステップ3:+(プラス)の言葉を添える
「すごいね!」「楽しそう!」「いいな!」という、明るい気持ちを最後に付け加えます。これで完璧です!
こんなときにも使える!「好感度アップ」の具体例
学校生活のいろいろな場面で、この魔法を使ってみましょう。
係の仕事で相談されたとき
友だち:「今回の掲示板、もっとカラフルにしたいんだよね」
あなた:「カラフルにしたいんだね!それ、絶対にかわいくなるよ!」
家でお手伝いをしたとき
お母さん:「今日は、お皿を洗ってくれて本当に助かったわ」
あなた:「お皿を洗って助かったんだね!またやるよ!」
どうですか? 相手が言ったことをそのまま返すだけで、会話がパッと明るくなりますよね。
「繰り返す」ときの注意点
ただし、一つだけ気をつけてほしいことがあります。それは、ロボットみたいに「すべて」を繰り返さないことです。
相手:「今日、給食のカレーがすごくおいしくて、おかわりもしたんだけど、おなかがいっぱいになっちゃって……」
あなた:「カレーがおいしくておかわりして、おなかがいっぱいになったんだね」
これだと、ちょっと「マネされている?」と思われてしまうかもしれません。繰り返すのは、「相手が一番伝えたいこと」だけで十分です。相手が「うれしいこと」や「がんばったこと」を話したときこそ、その言葉を繰り返してあげてください。
あなたの言葉は、相手を元気にするプレゼント
「聞き方」を変えるだけで、クラスの空気はガラリと変わります。あなたが相手の言葉を繰り返すことは、相手にとって「あなたの話を大切に聞いているよ」という、心のこもったプレゼントになるのです。
明日、学校に行ったら、まずは隣の席の友だちが言った言葉を、ひとつだけ繰り返してみてください。相手がどんな顔をするか、ワクワクしませんか? きっと、相手はニコッと笑って、もっと楽しい話をしてくれるはずですよ。
さあ、魔法の準備はできましたか? 明日からの学校生活が、今までよりもっと楽しくなること間違いなしです!