「あとでね」と言ったことは必ず実行する

📖 『だれとでも仲よくなれる!「好かれる子」になるための10の魔法』
ー 第5章:約束は必ず守る ー
\ 毎日がもっと楽しくなる、すべての小学生へ贈るヒント /
「あとでね」と言ったことは必ず実行する
全 40 ページ中 17 ページ目

「あとでね」と言ったことは必ず実行する

学校で、こんなことってありませんか?

「ねえ、このゲームの裏ワザ教えて!」と友達に言われて、「うん、あとでね!」と答えたものの、そのまますっかり忘れて遊んでしまったこと。あるいは、お母さんに「宿題が終わったらお手伝いしてね」と言われて、「あとでする!」と言ったまま、テレビに夢中になって夜になって怒られたこと。

私たちは、面倒なことや、その場から早く離れたいときについつい「あとでね」という魔法の(?)言葉を使ってしまいがちです。自分では「あとでやればいいや」と軽い気持ちで言っているつもりでも、言われた相手はどう思っているでしょうか?

実は、この「あとでね」を忘れてしまう小さな油断が、あなたのまわりから「信頼」をこっそり削り取ってしまう原因になります。逆に言えば、「あとでね」のあとの約束をきちんと守るだけで、クラスのまわりの人から「あの人は信用できる!」と抜群に好かれる子になれるのです。

なぜ「あとでね」を守らないと嫌われてしまうのか?

約束を破ってしまったとき、相手の心の中では何が起きているのでしょうか。ここで、ちょっと面白い「数学と心理学のミックス」のようなお話をしますね。それは「ゲーム理論(げーむりろん)」という考え方です。

むずかしい名前ですが、かんたんに言うと「人間と人間が、お互いにどんな作戦をとったら得をするか、損をするかを考えるルール」のことです。ゲーム理論の中に、「しっぺ返し戦略(しゃっくりがえしせんりゃく)」という有名な作戦があります。これは、人間には「相手が自分に親切にしてくれたら、自分も親切にし返す。でも、裏切られたら、自分も相手を信用するのをやめる」という生まれ持った本能がある、というお話です。

これを学校生活に当てはめてみましょう。

  • あなたが友達に「あとで消しゴムを貸して」と言われて「あとでね!」と答えたまま貸さなかったとします。
  • 友達は「この人は自分の困ったときに助けてくれないんだな」と感じます(これがゲーム理論でいう「裏切り」です)。
  • すると、その友達は「もうあの人には大切なことを話さないでおこう」「何かを頼まれても断ろう」という作戦に切り替えます。

恐ろしいことに、私たちは「たかが消しゴムを貸し忘れただけ」「ちょっと遊びの約束を忘れただけ」と思っているのですが、やられた相手の心には「あの人は約束を守らない人だ」というデータがしっかりインプットされてしまうのです。

ゲーム理論では、お互いに信頼し合う関係(協力関係)を続けることが、一番自分にとってもハッピーだと言われています。つまり、「小さな約束を守る人」は、みんなから協力してもらえる(=好かれる)最高のポジションを手に入れることができるのです。

今日からできる!「うっかり忘れ」をゼロにする3つの魔法

「でも、どうしても忘れちゃうんだよな……」という人のために、今日からすぐに試せる「絶対に約束を忘れないための3つの作戦」を紹介します。どれもむずかしくありません。明日から学校や家で試してみましょう!

1. 「すぐやる」か「時間をきめる」の二択にする

友達から「ねえ、係のポスターの色塗り、手伝って!」と言われたとします。そのとき、なんとなく「あとでね」と言うのは禁止です! 代わりに、次の2つのどちらかを必ず口に出して言いましょう。

  • パターンA(すぐやる):「いいよ!今すぐやろう!」とその場でやり始める。
  • パターンB(時間をきめる):「いいよ!今日の掃除が終わったあと、2人ですぐやろう!」と、いつやるかをその場でハッキリ決める。

「あとで」というふわっとした言葉を使わないだけで、脳は「これは大事な予定だぞ」としっかり覚えることができます。

2. 手の甲や手のひらに「キーワード」を書く

どうしても忘れっぽい人は、人間の記憶力を過信してはいけません! 脳みそは、楽しいことや新しいゲームのことでいっぱいです。「あとで」約束したことを忘れてしまうのは、仕方のないことなのです。

だからこそ、物理的に思い出す仕組みを作りましょう。
友達に「あとでノート見せるね」と言ったら、自分の手のひらの端っこに、シャーペンで小さく「ノ」と書いておくのです。「これなんだっけ?」と見たときに、「あ!ノート見せる約束だった!」と思い出せます。

家に帰ってからのお手伝いなら、リビングのテーブルの端に付せんを貼っておくのも効果的です。これだけで、約束を破る確率をぐっと減らすことができます。

3. 万が一忘れてしまったときの「最高の謝り方」をマスターする

気をつけていても、人間ですから、時にはうっかり忘れてしまうこともあるかもしれません。そんなとき、どうしていますか?

「あ、ごめんごめん、忘れてた!」とヘラヘラ笑ってごまかしていませんか? これをやってしまうと、ゲーム理論でいう「信頼度ポイント」がゼロになってしまいます。

もし約束を破ってしまったときは、次の3ステップで謝りましょう。

  • ステップ1:まずはすぐに、相手の目を見て謝る。「本当にごめんね、約束したのに忘れちゃっていたよ」
  • ステップ2:言い訳をしない。「忙しかったから」「テレビを見ていたから」などの理由は言わないのがカッコいい大人への第一歩です。
  • ステップ3:今すぐ挽回(ばんかい)する提案をする。「今からすぐその作業をする時間をくれる?」または「明日の朝一番で必ずやるね!」

誠実に謝ってすぐにやり直す姿を見せれば、相手は「この人は忘れたけれど、ちゃんと直そうとしてくれる誠実なやつだな」とかえってあなたを好きになってくれます。

「約束を守る人」の周りには、自然と人が集まってくる

クラスの人気者や、先生から信頼されている人、お友達がたくさんいる人をよく見てみてください。その人たちは、決して特別な魔法を使っているわけではありません。ただ一つ、「自分が口から出した言葉に責任を持っている」だけなのです。

「この人に言ったことは、絶対に守ってもらえる」という安心感は、人と人をつなぐ一番強い接着剤のようなものです。

今日から、あなたも「あとでね」と言いそうになったら、少しだけ立ち止まってみてください。「今やる? それとも何時にする?」と時間を決めてみましょう。その小さな積み重ねが、あなたを「まわりから愛され、信頼される素敵な人」へと変えてくれます。

さあ、明日学校に行ったら、まずは一番近くの友達との小さな約束を、しっかり守ることから始めてみませんか? あなたのまわりの世界が、もっと温かくて楽しい場所に変わっていきますよ。

📖 『だれとでも仲よくなれる!「好かれる子」になるための10の魔法』
全 40 ページ中 17 ページ目

タイトルとURLをコピーしました