誰かが成功したときにハイタッチをする

📖 『だれとでも仲よくなれる!「好かれる子」になるための10の魔法』
ー 第4章:うれしいときは一緒に喜ぶ ー
\ 毎日がもっと楽しくなる、すべての小学生へ贈るヒント /
誰かが成功したときにハイタッチをする
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だれかの「やったね!」を自分のことのように喜べるか

学校で、こんな場面を見たことはありませんか?

ドッジボールの時間、いつもはボールをキャッチするのがちょっぴり苦手なクラスメイトのAくんが、ものすごいスピードのボールをはじかずにキャッチしました。みんなは大さわぎ。「やったー!すごい!」と周りがもりあがります。

そのとき、あなたは心の中でどう思いましたか?

「すごいなあ、かっこいい!」と素直にうれしくなったでしょうか。それとも、「ふん、まぐれだな」「自分だって本当はもっとすごいのに」と、ちょっとだけモヤモヤした気持ちになってしまったでしょうか。

人の成功を素直に喜ぶのって、実は少しだけ勇気がいることです。友だちがテストで100点を取ったり、係の仕事で先生にほめられたりしたとき、「よかったね!」と言いながらも、心のどこかでうらやましい気持ちや、悔しい気持ちがチクッとすること、ありますよね。

でも、安心してください。そのモヤモヤは、あなたが意地悪な子だからではありません。人間の脳がもつ、ごく自然な仕組みのせいです。

今日は、そのモヤモヤを吹き飛ばし、友だちの喜びを何倍にもふくらませる秘密の魔法についてお話しします。この魔法を使えるようになると、クラスの人気者になれるだけでなく、あなた自身も毎日が何倍も楽しくなりますよ。

脳の科学で証明された!「一緒に喜ぶ」と自分が幸せになる理由

まずは、ちょっぴり最先端のサイエンス(科学)のお話をしますね。

私たちの脳の中には、「ミラーニューロン」という、とっても面白い神経の細胞があります。これは別名「まねっこ細胞」とも呼ばれています。この細胞は、自分が何かをしたときだけでなく、「他の人がしているところを見たとき」にも、まるで自分が同じことをしているかのように活発に働くというすごい特徴をもっています。

例えば、目の前で友だちが大好きなおやつを「おいしそう!」と食べているところを見ると、自分が食べていなくても、なんだかよだれが出てきそうになりますよね。あれは、ミラーニューロンが働いているからです。

このミラーニューロンは、「感情」や「喜び」に対しても同じように働きます。

つまり、友だちが何か良いことや成功をして「やったー!」と喜んでいるとき、あなたの脳のミラーニューロンは、「まるで自分が成功したかのように」その喜びをコピーして受け取っているのです。

神経科学の研究では、人は自分がほめられたり成功したりしたときだけでなく、「大好きな友だちの成功を心からお祝いしたとき」にも、脳の中で「ドーパミン」という、うれしい気持ちややる気を引き出すホルモンがたくさん出ることが分かっています。

つまり、「おめでとう!」と友だちの成功を一緒に喜ぶことは、決して友だちだけが得をするわけではありません。あなた自身の脳も、同じように幸せな気持ちを受け取って、元気いっぱいになれる最高の仕組みなのです。

今日からできる!「ハイタッチ」で喜びを最大にする魔法

脳の仕組みが分かったところで、今日から学校ですぐにできる具体的なアクションをお伝えしましょう。

それはズバリ、「誰かが成功したときにハイタッチをする」ということです。

言葉で「おめでとう」と言うだけでも素敵ですが、そこに「手のひらと手のひらを合わせる」というボディタッチ(スキンシップ)が加わると、脳の働きはさらにパワフルになります。

人間は、肌と肌をふれあわせることで「オキシトシン」という、安心感や信頼感を高めるホルモンが出るようになっています。ハイタッチは、言葉以上のすごいパワーをもっているのです。

学校生活での具体的なハイタッチの場面

どんなときにハイタッチを使えばいいか、小学校の日常を思い浮かべてみましょう。

  • 掃除の時間:重い机を二人で運んで、教室の隅っこにピタッときれいにそろえられたとき。「よし、完璧!」と言いながら、相棒とパーンとハイタッチ。
  • グループ発表のあと:国語や社会の調べ学習の発表で、みんなの前で上手に発表して席に戻ってきたとき。「緊張したね、大成功だったよ!」と、自分の席から手を伸ばしてハイタッチ。
  • 体育のマット運動や跳び箱:これまで何回も失敗していた逆上がりが、ついにクルンと回れた瞬間。「やったじゃん!」と駆け寄ってハイタッチ。

どうですか?想像しただけで、なんだかワクワクしてきませんか?

ポイントは、「大きなことじゃなくてもいい」ということです。テストで100点を取ったときだけではありません。「給食の牛乳のフタが一発でキレイに開いた!」なんていう小さなことでも、そこに笑顔とハイタッチがあれば、教室の空気がパッと明るくなります。

「でも、ちょっと照れくさい……」そんなときの乗り越え方

ここまで読んで、「ハイタッチなんて、なんだか恥ずかしくてできないよ」「男子と女子じゃやりづらいな」と思った人もいるかもしれません。

大丈夫です。いきなりクラスの真ん中で大げさにやる必要はありません。最初は、次のような小さなステップから始めてみましょう。

  • ステップ1:心の中で「やったね!」とつぶやくことから始める

    まずは、友だちがテストで良い点を取ったときなどに、心の中で「おっ、すごいな!」と相づちを打つ練習をしてみましょう。

  • ステップ2:目を見て「よかったね!」と言葉にする

    次に、相手の目をしっかり見て、笑顔で「今のすごかったね!」と言葉で伝えてみます。

  • ステップ3:手のひらを差し出してみる

    「やったね!」と言いながら、軽く手をパッと開いて出してみます。相手がそれに気づいてパーンと返してくれたら大成功です!もし恥ずかしかったら、自分の手のひらで小さく「グー」を作って、「おっ!」とつき合わせる「エア・タッチ」からでもいいですよ。

大切なのは、形だけマネすることではなく、「あなたのうれしい気持ちを、私も分かっているよ」という心を相手に届けることです。

「好かれる子」の周りには、いつも笑顔の輪ができる

人に好かれる子には、ひとつの共通点があります。

それは、「周りの人の幸せを、自分のことのように喜べる人」です。

人は、自分の失敗をいっしょに悲しんでくれる人にも心を許しますが、それ以上に、「自分の成功を、自分以上に喜んでくれる人」のことが大好きになります。「この人と一緒にいると、いいことがたくさん起きる」「自分のことを見ていてくれるんだな」と感じるからです。

逆に、誰かが成功したときに、くやしがったり、冷たい態度をとったりしていると、周りの人は「この人の前では嬉しいことを言わないでおこう……」と、だんだん離れていってしまいます。

あなたはどちらの友だちになりたいですか?きっと、キラキラした笑顔で「やったね!」と言ってくれる人ですよね。

明日の学校で、クラスの誰かが小さな成功をしたり、がんばってうまくいったりした瞬間を見つけてみてください。

「すごいじゃん!」

そう声をかけて、思いきり手を合わせてみましょう。その瞬間、あなたの脳にも相手の脳にも、幸せのホルモンがあふれだし、二人の間にパッと明るい笑顔の花が咲きます。

さあ、明日はどんな「やったね!」に出会えるでしょうか。学校に行くのが、ちょっぴり楽しみになってきましたね。

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