相手が謝ってきたら「いいよ」と許す

📖 『だれとでも仲よくなれる!「好かれる子」になるための10の魔法』
ー 第8章:まちがえたときは「ごめんなさい」と言う ー
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相手が謝ってきたら「いいよ」と許す
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相手が謝ってきたら「いいよ」と許す

学校で、こんなことってありませんか?

「あ、ごめん! ノートをよごしちゃった……」

あなたが大切にしているノートに、お友達がまちがえてジュースをこぼしてしまったとします。お友達は、とてもあせった顔で、おびえています。

そんなとき、あなたなら、なんと声をかけますか?

「もう! 何するのさ!」と、おこってしまうでしょうか。それとも、だまってむすっとしてしまうでしょうか。

実は、お友達が「ごめんなさい」とあやまってくれたあとのあなたの対応で、その日からのふたりの関係が大きく変わるのです。

あやまってくれたお友達に対して、すっと「いいよ」と許してあげられること。これは、クラスのみんなから「この子といっしょにいるとホッとするな」「大人だな」と信頼される、とってもステキな魔法のスキルです。

今回は、あやまられたときに「いいよ」と心から許すことで、なぜみんなから好かれるようになるのか、そのひみつを心理学のお話といっしょに見ていきましょう!

心がゆるむ瞬間!心理学でわかる「許すこと」のパワー

まずは、ちょっぴりふしぎな、人間の心の仕組みについてのお話をします。

アメリカの有名な心理学者に、「人間関係のきずな」を研究している先生がいます。その先生によると、人は誰かにめいわくをかけてしまって「あやまらなきゃいけないな」と思うとき、心の中でどきどきして、ものすごく緊張しているそうです。

「きらいになられちゃったらどうしよう」

「おこられるかもしれない」

そんなふうに、心の中で小さくなっています。

「許す」は相手の心を救うスーパーパワー

そんなときに、あなたが「いいよ、気にするなよ!」と笑顔で言ってくれたらどうでしょう?

お友達の心の中のどきどきは、一瞬でスーッと消えていきます。「よかった! きらわれてないんだ!」と安心し、あなたに対して「この人はなんてやさしいんだろう」「大好きだな」という強い感謝の気持ちが生まれます。

心理学では、これを「心理的安全(しんりあんぜん)」とよびます。「この人の前では、まちがえても安心だ」と思える場所のことです。みんな、安心できる場所を作ってくれる人のまわりに自然と集まります。つまり、「いいよ」と許せるあなたは、みんなにとって「安心できる心の基地」になれるのです。

学校生活でやってみよう!「いいよ」を伝える3つのコツ

「でも、本当にいやなことをされたときは、すぐに『いいよ』なんて言えないよ……」

そう思う人もいますよね。当然です。大好きなものをこわされたりしたら、かなしいし、おこりたい気持ちになるのは当たり前です。

だからこそ、ただがまんするのではなく、相手の「ごめんなさい」を受け入れて、お互いの心がすっきりするための3つのコツを紹介します。明日から、学校でさっそく使ってみてください!

1. 「わざとじゃないよね」と心の中でつぶやいてみる

お友達が何かをしてしまったとき、まず心の中で「この子はわざとやったわけじゃないよな」と考えてみましょう。

  • ドッジボールのときに、よけきれなくてあたってしまった
  • いすをひいたときに、うしろの人のランドセルにぶつかってしまった

「わざとじゃない」と思えると、不思議とおこる気持ちが小さくなります。「どんまい、気をつけてよね」と、少しだけやさしい気持ちで声をかけられるようになります。

2. 相手の目を見て、やさしいトーンで「いいよ」と言う

あやまられたときに、下を向いたまま「……いいよ」とボソッと言うと、お友達は「まだおこっているのかな……」と不安になってしまいます。

そこでおすすめなのが、相手の目をちらっと見て、少しだけ口角(こうかく・口の端っこ)を上げて言うことです。

「いいよ、大丈夫だよ!」

この一言だけで、相手の心はパッと明るくなります。声のトーンを少しだけ明るくするだけで、あなたのやさしさが何倍も相手に伝わります。

3. すぐに許せないときは「あとでね」と言ってもいい

とっても悲しかったり、本当にショックだったりしたときは、無理にその場ですぐ「いいよ」と言わなくても大丈夫です。

そんなときは、こう言ってみましょう。

「いまはちょっとショックだから、あとでお話しようね」

これも、大切なコミュニケーションです。その代わり、少し時間がたって落ち着いたら、「さっきはびっくりしたけど、あやまってもらえてうれしかったよ。もういいよ」と伝えられたら、100点満点です!

お家でもできる!家族に使う「いいよ」の魔法

学校だけではなく、お家の中でも「いいよ」の魔法はとっても役に立ちます。

たとえば、お家のお手伝いをしているとき。リビングで床をふいていた弟や妹が、あなたのノートをふんづけてしまったとします。

「あ! ごめんね!」

そんなとき、「もう! なにしてるの!」とおこってしまうのではなく、

「気をつけてよねー。でも、あやまえてえらいじゃん、いいよ」

と言えたらどうでしょう? 見ていたお父さんやお母さんは、「お兄ちゃん(お姉ちゃん)、すごく大人になったな」「やさしい子だな」と感動してしまいます。

家族という一番近い関係だからこそ、まちがえたときにお互いを許し合える空気が大切です。お家で「いいよ」の練習をしておくと、学校でも自然とできるようになりますよ。

「許せる人」がいちばん強い

誰かがまちがえたとき、「ゆるさない!」とおこりつづけるのは、実はそんなにむずかしくありません。おこることは、誰にでもできるからです。

でも、相手の「ごめんなさい」を受け止めて、すっと「いいよ」と許してあげることは、ちょっぴり大人で、心が広くないとできないことです。

心理学の視点からも、人を許せる人は、自分自身のストレスも減って、毎日をハッピーにすごせるということが分かっています。クヨクヨなやむ時間が減るから、勉強も遊びもどんどん楽しくなるのです。

明日、学校でクラスメイトが「ごめんね」と言ってきたら、ぜひ思い出してください。

ちょっと勇気を出して、笑顔で、こう言ってみましょう。

「いいよ! 大丈夫だよ!」

その瞬間、あなたとお友達のまわりに、あたたかい笑顔の輪がパッと広がります。あなたはもう、周りの人をホッとさせる「好かれる子」の魔法を使えているのです!

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