クラスの主役になれなくても大丈夫!「すごいね」の一言が魔法になる理由
ねえ、キミは学校で、こんなふうに思ったことはありませんか?
「クラスの人気者のあの子は、みんなから好かれていてうらやましいな」
「自分なんて、目立たないし、クラスのみんなにどう思われているか不安だな」
大丈夫、安心してください。みんなに好かれるために、クラスの中心でいつも目立つ必要なんてまったくありません。実は、心理学や行動学の研究で、「まわりの人から好かれる人」には、ある共通の秘密があることが分かっています。
それは、むずかしいことではありません。特別なスポーツの才能も、テストで100点をとる頭の良さもいりません。今日から、このページの文字を読み終わったその瞬間から、だれでもすぐにマネできる「小さな魔法」です。
きょうは、そのとっておきの魔法の秘密を、ぜんぶキミに教えちゃいます。準備はいいですか? さあ、新しい扉をひらきましょう!
心理学で証明された!人間関係がうまいくるくるの法則
まず最初に、ちょっぴり不思議な心理学のお話をしますね。「返報性の法則(へんぽうせいのほうそく)」という、かっこいい名前のルールがあります。
なんだかむずかしそう? 大丈夫、かんたんに説明しますね。
人間には、「人から何かをしてもらうと、『自分も何かお返しをしなくちゃ!』と自然に思ってしまう心」のクセがあるのです。
例えば、友達から「これ、おいしいからあげる!」とキャラメルをもらったとします。「うわあ、ありがとう!」とうれしくなりますよね。すると、その日の放課後や次の日に、「そうだ、この前のお礼に、消しゴムを貸してあげよう」とか「今度はこっちから話しかけてみよう」という気持ちになりませんか?
これが「返報性の法則」です。そして、この法則は、「もの」だけでなく「言葉」や「心」でも同じようにパワーを発揮します。
相手の心をパッと明るくするような素敵な言葉をプレゼントすると、相手は「この子は自分のことを見ていてくれたんだ! うれしいな。自分もこの子にやさしくしたいな」と感じて、キミのことを大好きになってくれるのです。すごいでしょう?
友達の「すごい!」を見つけるプロになろう
では、具体的にどうすればいいのでしょうか?
それは、「相手の得意なことや、いいところを見つけて、言葉にして伝える」ということです。
学校生活の中には、たくさんの「見つけてもらうのを待っている宝物(たからもの)」がゴロゴロ転がっています。クラスの友達のようすを、ちょっとだけ注意深く観察してみましょう。
こんなところを見つけてみよう!学校生活の「宝物リスト」
- 係の仕事をだれにも言われずに、こつこつがんばっている姿
- 図工の時間に、ものすごく上手に色をぬっているとき
- ドッジボールで、自分よりも小さい下級生にやさしくボールをゆずってあげたとき
- ノートの字が、いつもていねいでとっても見やすいとき
- みんなが笑ってしまうような、面白い冗談を言ってクラスを明るくしたとき
どうですか? キミのまわりの友達も、きっと毎日こういう「すごいところ」をたくさん発揮していますよね。
でも、多くの人は、心のなかで「あの子、絵がうまいな」と思っても、心にしまったまま、声に出して伝えません。だからこそ、「声に出して伝える人」は、それだけで圧倒的にまわりから好かれる「特別な人」になれるのです。
明日から使える!魔法のほめ方・3つのステップ
「でも、いざとなると、なんて声をかけたらいいかはずかしいよ……」
そんなキミのために、今日から学校で使える「魔法のほめ方3つのステップ」を教えます。この通りにやってみるだけで、自然でステキな言葉が相手に届きますよ。
ステップ1:まずは「事実(じじつ)」をそのまま言う
まずはじめに、相手がしたことをそのまま言葉にします。これだけで、「自分のことを見ていてくれたんだ!」と相手はびっくりするほどうれしくなります。
(例)「今日の黒板消し、すっごくきれいにていねいに消してあるね!」
ステップ2:「自分の気持ち」をセットで伝える
ただ「うまいね」「すごいね」と言うだけでもいいのですが、そこに「自分がどう感じたか」をプラスすると、魔法のパワーが100倍になります。
(例)「あの問題、いつもパッとすばやく解けるから、見ていて本当にすごいなって尊敬しちゃうな」
ステップ3:笑顔とセットでサラッと言う
これが一番たいせつなポイントです。かっこつけて言ったり、ふざけて言ったりすると、相手に気持ちがまっすぐ届きません。ニコッと笑顔をむけて、ふだんのトーンでサラッと言いましょう。
実際にやってみよう!お家やクラスでのシミュレーション
では、学校や家の中での具体的な場面を思い浮かべて、実際にどんなふうに声をかけたらいいか練習してみましょう。
場面1:給食のじかん
いつも重い牛乳のケースを一生懸命運んでいる係の子がいます。「いつも重いのに、みんなのためにがんばってくれてありがとう。すっごく助かってるよ!」と声をかけてみましょう。その子は、明日からももっとやる気を出してがんばれるはずです。
場面2:お掃除のじかん
だれもやりがらない、教室の隅のほうのホコリを、黙々とほうきではき集めている友達がいます。「〇〇くんって、だれも見ていないところでも、ていねいにお掃除していて本当にすごいよね」と伝えてみましょう。その一言で、その子の毎日の学校生活がパッと明るくなります。
場面3:お家のお手伝いのじかん
学校だけじゃありません。お家の中でも魔法は使えます。お母さんやお父さんが晩ごはんの準備をしてくれたとき、「今日のハンバーグ、お店みたいにいいにおいで最高! 作るのすごく大変だったよね、ありがとう」と言ってみてください。お父さんやお母さんは、疲れがふき飛ぶほど喜んでくれますよ。
「言葉のプレゼント」は、自分にもどってくる
人を認めて、言葉にする。これは、相手をよろこばせるだけではありません。
実は、一番得をするのは、その言葉を発した「キミ自身」なのです。
行動学の研究では、いつも人の良いところを探して口にする人は、自分の脳も「ポジティブ(前向き)なこと」を探すのが得意になることが分かっています。つまり、まわりのステキなところを見つける練習をしているうちに、キミ自身の毎日も、楽しくてワクワクすることであふれていくのです。
友達のいいところを見つけて、「すごいね」「ありがとう」と声をかけるたびに、キミのまわりには温かい空気が生まれ、自然とたくさんの優しい友達が集まってきます。
明日の朝、教室のドアをくぐったら、まずはまわりの友達をひとり、じっくり見てみてください。
そして、見つけた「すごいところ」を、勇気を出して一つだけ、言葉にしてみましょう。
その小さな一歩が、キミをクラスの人気者にする、一番ステキな魔法のはじまりなのです。