勝ち負けにこだわらず「協力」を選ぶ
学校生活で、こんなことはありませんか?
ドッジボールのチーム分けで、どちらが強いメンバーを多くとるかで言い合いになったり、係の仕事の分担で「自分ばっかり大変なのはいやだ!」とケンカになったりすることです。つい、「自分が勝たなきゃ」「自分だけは損をしたくない」と思ってしまいますよね。
でも、実はその「勝ち負け」にこだわる考え方こそが、クラスに「敵」を作ってしまう一番の原因なんです。今日は、賢い頭脳を使って、みんなと協力して最高の結果を出すための「魔法の考え方」を教えますね。
「自分だけが得をする」と、最後はみんなが損をする
頭のいい人たちが使っている「ゲーム理論」という考え方があります。これは、相手がどう動くかを予想して、自分にとって一番いい結果を出すための知恵です。
例えば、クラスで「自由研究のグループ発表」をするとします。自分だけが楽をして、他の人に仕事を押し付けたとしましょう。その時は「やった!自分だけ得をした!」と思うかもしれません。でも、次の発表の時、クラスのみんなはどう思うでしょうか?
- 「あの子とは二度とグループになりたくないな」
- 「次は協力してあげないでおこう」
こうして、あなたはクラスの中で「協力してくれる仲間」を失ってしまいます。これを専門的には「しっぺ返し戦略」と言います。あなたが自分勝手なことをすると、相手も同じように自分勝手なことをしてくる。結果として、クラス全体がギスギスして、あなた自身も困ることになるのです。
「協力」は、一番賢い「勝ち方」
行動経済学という学問では、「人は自分のことばかり考えると、実は一番いい結果を逃してしまう」ということが証明されています。逆に、「相手も自分も得をする方法(ウィン・ウィン)」を選んだ人こそが、長い目で見て一番多くのチャンスを手にいれることができます。
例えば、掃除当番の時です。「今日は面倒くさいから、サボっちゃおうかな」と考えるのではなく、「早く終わらせるために、みんなで手分けしてゲーム感覚でやろう!」と提案してみてください。
あなたが「協力しよう」と動くと、不思議なことが起こります。周りの友達も、「あの子が頑張っているなら、自分も協力しようかな」という気持ちになるのです。これを「返報性の原理(へんぽうせいのげんり)」といいます。人は、何かをしてもらうと「お返しをしたい」と感じる生き物だからです。
明日からできる「協力の魔法」3つのステップ
では、具体的にどうすれば「勝ち負け」の争いを避けて、みんなと仲良くなれるのでしょうか。明日から学校で使える、3つのステップを紹介します。
- 1. 「どっちが正しいか」ではなく「どうすればみんながハッピーか」を口にする
言い合いになったとき、「でも、僕のほうが合ってるもん!」と言うのはやめましょう。代わりに「どうしたらみんなが納得できるかな?」と聞いてみてください。この言葉だけで、相手は「この子は敵じゃない、味方だ」と感じてくれます。 - 2. 小さな「おすそわけ」をする
消しゴムを貸してあげたり、重い荷物を持つのを手伝ったり。そんな小さなことでも、相手は「この前は助けてもらったから、今度は協力しよう」と思ってくれます。これが、あなたの「協力貯金」になります。 - 3. 「ありがとう」を口ぐせにする
協力してくれたら、どんなに小さなことでも「ありがとう、助かったよ!」と伝えましょう。感謝の言葉は、相手の心を開く最強の鍵です。
「敵」を作らない人は、最強のリーダーになれる
「勝ち負け」にこだわって誰かを負かしても、その場は勝った気分になれるかもしれません。でも、あなたの周りには誰もいなくなってしまいます。一方で、「協力」を選ぶ人は、周りにたくさんの友達が集まってきます。
学校という場所は、勉強をする場所であると同時に、「みんなと協力する方法」を練習する場所でもあります。誰かと意見がぶつかったとき、心の中でこうつぶやいてみてください。
「ここで勝つことよりも、この子と仲良く協力する方が、ずっとかっこいいぞ」
そう考えられたとき、あなたはもう、クラスで一番賢い「リーダー」の仲間入りです。明日、学校で誰かが困っていたら、ぜひ自分から「一緒にやろう!」と声をかけてみてください。その小さな勇気が、あなたの学校生活を、もっともっと楽しいものに変えてくれるはずですよ。