自分から先に声をかけるルールを決める
朝、教室のドアをガラッと開けたとき、みんなはどんな気持ちかな? 「今日も楽しい一日にするぞ!」とワクワクする日もあれば、「なんだか今日は少しドキドキするな……」という日もあるよね。自分の席に座って、ランドセルを机の横にかけて、筆箱を準備して……。ふと顔を上げたとき、クラスの友達や先生が近くを通ったとするよね。
そんなとき、みんなはどうしているかな? 「あ、目が合ったな」と思って、そのままそっと目をそらしてしまったり、自分の教科書をあわてて見たりしたことはないかな? 「相手が『おはよう』って言ってくれたら、私も言い返すんだけどな……」なーんて、心の中で思っていませんか?
実は、学校生活をもっと楽しくして、クラスのみんなと一瞬で仲良くなれる秘密の魔法があるんだ。それは、「自分から先に声をかける」ということ。しかも、ただなんとなく声をかけるんじゃなくて、自分なりの「ルール」を決めてしまうんだよ。この章では、明日からすぐに使える「自分から先に声をかける神ルール」を、たっぷり伝授しちゃいます! これを知れば、もう廊下で誰とすれ違っても怖くないどころか、みんなの人気者になれちゃうこと間違いなしだよ!
どうして「自分から」があいさつの最強わざなの?
「でもさ、自分から先に声をかけるのって、なんだかちょっとはずかしいよ……」って思ったよね。うんうん、その気持ちすごくよくわかるよ! 「もし相手に聞こえなかったらどうしよう」とか、「無視されたら気まずいな」って考えてしまうと、声がのどのところで止まっちゃうよね。
でもね、ここでちょっと「社会言語学(しゃかいげんごがく)」という、かっこいいお話をさせてね。社会言語学というのは、「言葉が、人と人との人間関係や社会の中で、どういう働きをしているのか」を研究する学問のことなんだ。むずかしく聞こえるかもしれないけれど、要するに「言葉は、人と人をつなぐ架け橋(かけはし)」だってことを調べる学問なんだよ。
社会言語学の研究によると、人間は「自分に対して最初にアクション(行動)を起こしてくれた人」に対して、無意識のうちに「好意(こうい=好きという気持ち)」や「安心感」を抱くようにできているんだ。これを心理学では「返報性の原理(へんぽうせいのげんり)」なんて言ったりもするよ。何かをしてもらうと、自分も「お返しをしたいな」と思う心の仕組みのことだね。
つまり、自分から先に「おはよう!」って声をかけることは、相手に対して「私はあなたと仲良くしたいですよ」「あなたを大切な人として見ていますよ」というサインを、一番最初にプレゼントする行為なんだ。プレゼントをもらって嫌な気持ちになる人はいないよね。だから、自分から先に声をかける人には、自然とまわりに人が集まってくるようになるんだよ。
学校生活で実践!「先手必勝(せんてひっしょう)ルール」を作ろう
じゃあ、具体的にどんなルールを作ればいいのかな? 学校生活のさまざまな場面に合わせて、今日から使える「先手必勝ルール」をいくつか紹介するね。自分にできそうなものを、まずは一つだけ選んでみよう!
1. 廊下ですれ違ったら「3メートルの距離ルール」
学校の廊下や階段を歩いているとき、遠くからクラスの友達や、お世話になっている先生が歩いてくることってよくあるよね。そんなとき、相手が近くに来るまで黙って歩いていないかな?
- ルール:相手と自分の距離が「約3メートル(だいたい歩数で5歩ぶんくらい)」になったら、相手の目を見て、自分から「あっ、〇〇くん(ちゃん)、おはよう!」と声をかける。
- ポイント:相手が近づいてきてからだと、お互いに緊張しちゃうんだよね。少し離れた場所から笑顔で声をかけると、相手も「あ、気づいてくれたんだ!」と安心して、満面の笑みで「おはよう!」と返してくれます。
2. 朝の教室「自分の席から一番遠くの友達ルール」
朝、学校に到着して自分の席についたとき、ついつい近くの席の仲良しの子とばかりおしゃべりしちゃっていないかな? それも楽しいけれど、クラス全体と仲良くなるにはちょっともったいない!
- ルール:朝の支度が終わったら、自分の席から一番遠くにいる友達や、まだあまりお話したことがないクラスメイトのところへ行って、「今日、その消しゴム新しいやつだね!かっこいいね!」と、何か一つ見つけて自分から声をかける。
- ポイント:ここではあいさつだけでなく「褒め言葉(ほめことば)」をセットにするのがコツ。人は自分の持ち物や変化に気づいてもらえると、すごく嬉しい気持ちになるんだよ。
3. 給食やそうじの時間「お手伝いの一言ルール」
給食の配膳(はいぜん)や、みんなでやるそうじの時間は、コミュニケーションの大チャンス! でも、「何て声をかけたらいいかわからない……」とモジモジしがちだよね。
- ルール:給食当番の人が重い牛乳箱やスープの鍋を持っているときや、そうじで机を運んでいるとき、自分から「それ、半分持つよ!」「手伝おうか?」と声をかける。
- ポイント:言葉だけじゃなくて「行動」がセットになっているから、相手からの信頼度が爆上がりします。「この人はいつも自分を見ていてくれる優しい人だな」という印象をあたえることができるよ。
失敗しても大丈夫!「声をかける」ことの本当の価値
ここで、みんなに大切なお話をします。勇気を出して自分から「おはよう!」って声をかけたのに、相手がちょっと恥ずかしそうにしていたり、小さな声でボソッと返事をしたりして、「あれ? 嫌われちゃったかな……」と不安になること、もしかしたらあるかもしれない。
でもね、絶対に落ち込む必要なんてないんだよ! 社会言語学の視点で見ても、コミュニケーションはキャッチボールと同じ。自分が投げたボールに対して、相手がどう受け取るかは相手の自由なんだ。
大切なのは、「自分が勇気を出して、先に心のプレゼントを投げられたこと」なんだよ。自分から声をかけられたという事実は、きみの心の筋肉を強くする最高のトレーニング。「今日も自分から声をえらんでえらかったな!」って、まずは自分のことをたくさん褒めてあげよう。
それにね、最初はそっけなかった友達も、きみが毎日笑顔で先に声をかけ続けているうちに、「この人はいつも自分に優しくしてくれるんだな」と気づいて、ある日突然、とびきりの笑顔であいさつを返してくれるようになるんだ。その瞬間は、言葉では言い表せないくらい最高に嬉しい気持ちになるよ!
明日からできる「神」コミュニケーションの第一歩
さあ、いよいよ明日から学校がはじまる(あるいは新しい一日がはじまる)ね! 今日はこの章で読んだことを思い出して、頭の中でシュミレーションをしてみよう。
明日の朝、昇降口(しょうこうぐち)をくぐったら、いつもより少しだけ背すじをピンと伸ばしてみて。そして、最初に見かけたクラスの友達の目を見て、こう言ってみよう。
「おっ、おはよう!」
たったこれだけのことで、その日一日のクラスの空気がパッと明るくなって、きみのまわりに温かい笑顔の輪が広がっていくんだ。自分から先に声をかけるルールを決めることは、きみ自身がクラスの「太陽」になることなんだよ。
さあ、明日からの学校生活、どんな風に声をかけようかな? ワクワクした気持ちを胸に、さっそく「自分からルール」をスタートさせてみよう! きみなら絶対にできるよ!応援しているよ!