自分のミスは素直に認めて謝る
学校で、こんなことはありませんか?
図工の時間に、となりの子の机にお水をこぼしてしまったとき。「わざとじゃないよ!だれかがぶつかったからだよ!」と、つい言いわけをしてしまうこと。あるいは、係の仕事で宿題を配るのをわすれてしまったとき、「だって先生が言わなかったから」と、だれかのせいにしたくなること。
その気持ち、とってもよくわかります。自分は悪くないと思いたいし、怒られるのはこわいですよね。でも、実はその「言いわけ」こそが、あなたを「敵」に囲まれてしまう原因になっているのです。
「言いわけ」は、相手のきげんを悪くする
心理学には「防衛的(ぼうえいてき)な態度」という言葉があります。これは、自分が責められそうになったときに、「自分を守らなきゃ!」と必死になって相手を攻撃したり、責任を逃れようとしたりする心の動きのことです。
あなたが言いわけをすると、相手はこう思います。「この人は、自分のまちがいを認めないズルい人だ」「本当のことを言っても、また言いわけされるだけだな」。こうして、あなたのまわりには、あなたを信じない人たちが増えてしまうのです。
逆に、自分のミスをすぐに認めて「ごめんなさい」と言える人は、まわりから「この人は正直で、信頼できる人だ」と思われます。これが、敵を作らないための最強の武器になります。
「ごめんなさい」の魔法のステップ
ただ「ごめん」と言うだけでは、少しもったいないです。相手の心にスッと届いて、すぐに仲直りできる「魔法のステップ」を紹介します。明日から、ぜひ試してみてください。
- ステップ1:言いわけを一つも言わない
「でも」や「だって」は、口に出す前に飲みこみましょう。それだけで、相手は「あ、この人は本気で反省しているんだな」と安心します。 - ステップ2:何をしたかをはっきり言う
「何について謝っているのか」を伝えます。「さっきは、お水をこぼしてごめんね」と、具体的に言ってみましょう。 - ステップ3:どうしたいかを伝える
ここが一番大切です!「今すぐふきんを持ってくるね」「次は気をつけるね」と、これからどうするかを伝えます。
「完璧(かんぺき)な人」より「正直な人」が好かれる
行動学の世界では、「失敗を認めることは、強さの証明である」と考えられています。だれもが失敗をする生き物です。だからこそ、自分のミスを隠さずに「まちがえた!」と言える人は、まわりから見ると「かっこいい人」に見えるのです。
たとえば、クラスでこんな場面を想像してみてください。
係の仕事でミスをしたとき、Aさんは「だって忙しかったんだもん!」と怒り出しました。一方でBさんは、「ごめん、仕事の手順をまちがえてた。次は忘れないようにメモしておくね」と言いました。どちらの人と、また一緒にお仕事をしたいですか? きっと、Bさんですよね。
「敵」を「味方」に変える「ごめんなさい」
ミスを認めて謝ることは、負けることではありません。むしろ、相手との関係を深くするチャンスなのです。
もしあなたが、勇気を出して「ごめんなさい」と言えたら、相手はこう思うはずです。「この人は、自分に正直な人なんだな。これからも仲良くしたいな」。そうして、あなたのまわりには、あなたの失敗を笑い飛ばして助けてくれる「味方」がたくさん集まってきます。
明日からできる「小さな実験」
さあ、明日の学校で小さな実験をしてみませんか?
もし、ちょっとしたミスをしてしまったら、心の中で「3・2・1」と数えて、深呼吸をしてみましょう。そして、言いわけを飲みこんで、こう言ってみてください。
「ごめん、これまちがえちゃった。次はどうすればいいかな?」
この言葉は、あなたを敵から守る魔法の盾になります。そして、あなたのまわりにいる人たちを、あなたを応援してくれる味方に変えてくれるはずです。
あなたは、まちがえても大丈夫。大切なのは、まちがえたあとに「どんなふうに向き合うか」です。素直なあなたなら、きっとクラスのみんなと、もっともっと仲良くなれますよ。