名前を呼んでからあいさつをする

📖 『もっと仲良くなれる!だれからも好かれる「神」コミュニケーション術』
ー 第1章:自分からあいさつをしてみよう ー
\ 毎日がもっと楽しくなる、すべての小学生へ贈るヒント /
名前を呼んでからあいさつをする
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名前を呼んでからあいさつをする

朝、教室に入ったとき、どんなふうにあいさつをしていますか?

「おっすー」「おはようございまーす」と、黒板の方を向いたまま、なんとなく部屋全体に向かって言っていませんか? もしかすると、友だちと目が合っても、会釈だけですませてしまうこともあるかもしれません。

もちろん、声を出してあいさつをするだけでも、しないよりはずっとえらいです! でも、もしあなたが「もっとあの人と仲良くなりたいな」「クラスみんなから好かれるステキな人になりたいな」と思うなら、今日から試してほしい、とっておきの裏技があります。

それが、「名前を呼んでからあいさつをする」という方法です。

たったこれだけ? と思うかもしれませんが、この小さなひと工夫には、人間の心をグッとつかむ、すごい秘密がかくされているのです。明日から学校のスターになれちゃう「神(かみ)コミュニケーション術」の扉を、一緒に開けてみましょう!

なぜ「名前を呼ぶ」だけで、一瞬で仲良くなれるの?

学校で、こんな経験はありませんか? 廊下を歩いているとき、遠くから「おーい!」と呼ばれたとします。「あれ、ぼく(私)のことかな?」とキョロキョロしてしまいますよね。もし自分ではなく、後ろにいた別の子に声をかけていたとしたら、少し恥ずかしい気持ちになります。

人間は、自分以外の「みんな」に向けられた言葉よりも、自分だけに向けられた言葉に対して、何倍も強く心を動かされるようにできています。これを言葉の科学(社会言語学という、人と人との会話を研究する学問です)の世界では、「個別化(こべつか)」と呼びます。

むずかしい言葉に聞こえますが、意味はかんたんです。「あなたという特別な個人を見つめていますよ」というサインを、言葉で伝えるということです。

「みんな」へのあいさつと「あなた」へのあいさつの違い

ここで、クラスの朝のようすを思い浮かべてみてください。

  • パターンA(みんなへのあいさつ): 教室に入ってきて「おはよー」と全体に向かって言う。
  • パターンB(あなたへのあいさつ): 席に座っている〇〇くんに向かって「〇〇くん、おはよう!」と名前を呼んでから言う。

パターンAの場合、聞いている人は「クラスのみんなが言われているんだな」と受け取ります。悪くはありませんが、あなたの印象は「元気がいい子だな」くらいで終わってしまいます。

しかし、パターンBはどうでしょう。「〇〇くん」と自分の名前を呼ばれた瞬間、その男子(または女子)の脳は、こんなふうに感じます。

「おっ、いま僕の名前を呼んでくれたぞ! 僕に話しかけてくれているんだ!」

人は、自分の名前を呼んでくれる人のことを、無意識のうちに「自分のことを大切に思ってくれている人だ」「自分に関心を持ってくれているんだ」と感じ、安心したり、親近感を持ったりします。これが、社会言語学の考え方をつかった、相手の心に入り込む魔法のコミュニケーションなのです。

明日からできる!「名前+あいさつ」の実践トレーニング

理屈はわかったけれど、いざやろうとすると「なんだか恥ずかしいな」「急に名前を呼んだら変に思われないかな」とドキドキしてしまうかもしれませんね。大丈夫です。学校生活の中で、少しずつ試せるステップを用意しました。

ステップ1:まずは登校班や係のグループから始めてみよう

クラス全員にやるのは緊張してしまう人は、身近な人からやってみましょう。

  • 毎朝一緒に登校する班の子に、家を出るとき「〇〇ちゃん、おはよう!」と言ってみる。
  • 給食当番や掃除の係で一緒になった子に、「〇〇くん、今日もよろしくね!」と声をかけてみる。

いつも一緒にいる仲良しの子なら、名前を呼ぶのは恥ずかしくありませんよね。まずは「名前を呼んであいさつする」という感覚に、自分の口と耳を慣らしていきましょう。

ステップ2:少しだけ苦手な子や、話したことがない子にも挑戦!

少し慣れてきたら、いつもはあまり話さない子や、ちょっとどんな人か分からないな……という子にも使ってみましょう。

ポイントは、笑顔で、いつもより少しだけやさしい声のトーンにすることです。

たとえば、図書室の前で委員会が一緒になった、あまり話したことがない女子がいたとします。そんなとき、「あっ、〇〇さん、おはよう」と声をかけてみてください。

呼ばれた相手は、きっとこう思います。「あれ? 私たちのグループ違うのに、私の名前を呼んであいさつしてくれた!」「私のこと、覚えていてくれたんだ!」

それだけで、その日の学校生活がちょっとハッピーになりますし、次に廊下ですれ違ったときには、むこうから「あ、おはよう!」と声を返してくれる確率がグッと上がります。好印象の連鎖がここからはじまるのです。

名前を呼ぶときの「3つのコツ」で好感度をさらにアップ!

ただ名前を呼ぶだけでもすごい効果がありますが、さらに「この子、なんだかステキだな」と思わせるためのプロの技(コツ)を3つ紹介します。

1. 相手の目を見る

名前を呼ぶとき、床を見ていたり、ランドセルをロッカーに入れながら「おはよー」と言ったりしていませんか? これではせっかくの名前がもったいないです。

名前を口に出すときは、ほんの一瞬でいいので、相手の目をまっすぐ見てみましょう。「あなたを見ていますよ」というメッセージが、目線からもまっすぐ伝わります。

2. 「あだ名」よりまずは「名前(苗字+くん、さん)」から

仲良くなりたいからといって、いきなりあだ名や下の名前で呼ぶと、人によっては「え、そんなに親しかったっけ?」と驚いてしまうことがあります。学校では、まずはていねいに「〇〇くん」「〇〇さん」と呼ぶのが安全で、かつ上品な印象を与えます。

すでにお互いによく知っている仲良しなら、あだ名や下の名前でももちろんOKです!

3. あいさつのあとに「ひと言」を添えてみる

名前+あいさつに慣れてきたら、レベルアップとして「ひと言」をプラスしてみましょう。

  • 「〇〇くん、おはよう! そのノート、かっこいいね」
  • 「〇〇さん、おはよう! 今日の髪型、すごく似合ってるね」
  • 「〇〇くん、おはよう! きのうのテレビ見た?」

名前を呼ばれて「自分のことを見てくれている」と感じているところに、さらに自分の持ち物や見た目、趣味への「褒め言葉」や「共通の話題」がやってきます。ここまで来たら、あなたはその子の「大好きな友だちリスト」の上のほうにランクインすること間違いなしです。

さいごに:言葉の力でクラスを笑顔でいっぱいにしよう

コミュニケーションというと、「おもしろい話をしないといけないのかな」「ユーモアのセンスが必要なのかな」と心配になる人がいますが、そんなことはありません。

人に好かれるために一番大切なのは、むずかしいお笑いのネタではなく、「私はあなたという存在を認めていますよ、大切に思っていますよ」という思いを、小さな行動であらわすことです。

「名前を呼んでからあいさつをする」というのは、今日から、今すぐ、お金もかからずにできる、最高にサイコーな魔法です。

明日、学校の門をくぐって教室に入る自分の姿を想像してみてください。先生や友だちとすれ違うとき、明るい声でこう言っているあなたを。

「〇〇くん、おはよう!」
「〇〇さん、おはよう!」

きっと、返ってくる相手の笑顔の輝きが、いつもとはまったく違っているはずです。さあ、明日の朝は、あなたからステキな魔法をかけてみましょう!

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