自分の機嫌が良いときに人にも優しくする
「なんだか今日は、朝からすごく気分がいいな!」そんな日はありませんか?
お気に入りのスニーカーをはいた日、テストでいい点がとれた日、給食のメニューがカレーライスだった日。そんなとき、いつもより友達に声をかけるのが楽しくなったり、係の仕事がいつもよりテキパキできたりした経験があるはずです。
実は、クラスでみんなから愛される「好かれる子」は、この「自分の機嫌がいいとき」のパワーを、じょうずに周りへわけてあげているんです。
「心の余裕」が魔法のスイッチになる
心理学には「ポジティブ感情の波及(はきゅう)」という考え方があります。これは、自分の心が明るいエネルギーで満たされていると、その明るさが周りの人にも自然と伝わっていくという法則です。
逆に、イライラしていたり、悲しい気持ちでいたりするときに、無理をして誰かに優しくするのは、大人でもとっても難しいこと。だからこそ、無理をして「いい人」を演じる必要はありません。
まずは、自分の心が「満タン」のときをねらって、優しさを外へ出してみましょう。これが、敵を作らず、友達を増やすための最強の作戦です。
明日からできる「ごきげんおすそわけ」リスト
自分の機嫌がいいとき、どんなふうに優しさを出せばいいのでしょうか? むずかしいことは一切いりません。日常の小さな行動が、あなたの周りを明るくします。
- 「いいね!」の言葉をプラスする:友達が新しい文房具を使っていたら、「それ、かっこいいね!」と声をかける。自分の気分がいいと、相手のいいところに気づく力もアップしています。
- ちょっとしたお手伝いを申し出る:掃除の時間、自分の担当が終わってもまだ余裕があるなら、「どこか手伝おうか?」と聞いてみる。その一言が、相手にとっては救いの手になります。
- 笑顔を「保存」しておく:自分が楽しいときは、できるだけニコニコしてみましょう。あなたの笑顔を見た友達も、つられて少しだけ心が軽くなります。
文化人類学が教える「ギフトの力」
ずっと昔から、世界中の人たちは「贈りもの(ギフト)」をすることで、争いを防ぎ、仲良くなってきました。これを文化人類学では「贈与(ぞうよ)の精神」といいます。
「優しくしてもらったから、お返しをしなきゃ」という気持ちが、人と人との絆を強くするのです。でも、大切なのは「形のあるもの」だけではありません。あなたの「ごきげんな気持ち」も、立派な贈りものなんです。
あなたが機嫌よく過ごしているだけで、周りの人は「この人の近くにいると楽しいな」と感じます。それだけで、あなたはクラスの空気を明るくする「太陽のような存在」になれるのです。
「ごきげん」は自分でつくれる
とはいえ、毎日ずっと楽しい気分でいるのはむずかしいですよね。ケンカをしたり、宿題がわからなくてイライラしたりすることだってあります。
そんなときは、「自分の機嫌を直すための秘密道具」をいくつか持っておきましょう。
- 深呼吸を3回する:鼻からゆっくり吸って、口から細く吐き出す。これだけで心は少し落ち着きます。
- 好きな音楽を聴く:お気に入りの曲を聴くと、脳が「楽しい!」というモードに切り替わります。
- 「今はちょっと休憩!」と決める:イライラしている自分に気づいたら、一度その場から離れて、深呼吸をしてから戻りましょう。
自分の機嫌を自分でコントロールできるようになると、心に「余裕」が生まれます。この余裕があるからこそ、困っている友達に気づくことができ、自然と手を差し伸べることができるようになるのです。
「優しさ」は貯金できる
誰かに優しくすると、相手はあなたのことを「いい人だな」「また話したいな」と思います。これが、あなたの「信頼貯金」になります。
もし将来、あなたが失敗してしまったり、落ち込んでしまったりしたとき、この貯金があなたを守ってくれます。あなたが優しくしてきた友達が、今度はあなたを助けてくれるようになるからです。
「自分の機嫌がいいときに、人にも優しくする」。
これは、自分もハッピーになり、周りもハッピーにする、とても賢い生き方です。まずは明日、学校へ行くとき、自分の心が少しでも「ごきげん」だったら、隣の席の子に笑顔で「おはよう!」と言ってみてください。
たったそれだけのことが、あなたのクラス生活を、もっともっと素敵なものに変えていくはずですよ。