イライラしたら一度その場を離れる

📖 『「感じがいい人」になれる!クラスで好かれる10の魔法のルール』
ー 第7章:自分の機嫌を自分でとる ー
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イライラしたら一度その場を離れる
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イライラしたら一度その場を離れる

学校で、こんなことってありませんか?

「となりの席の子が、わざとじゃないのにノートにシャープペンの芯を落としてきた!」
「係の仕事を自分ばかりやらされている気がして、なんだかムッとする……」
「ドッジボールで、自分のところにばかりボールが飛んできすぎて疲れた!」

心の中に、モヤモヤした黒い雲がもくもくとわき上がってきて、顔がカッと熱くなる。そして、思わず友だちに強い言い方をしてしまったり、机をドーンと音を立てて閉じてしまったりする。

あとになってから、
「あーあ、またやっちゃったな……。あんなこと言わなきゃよかったな」
と、すごく後悔する。そんな経験、ありませんか?

安心してください。これは、あなたが意地悪な子だからでも、心が狭いからでもありません。人間の体と脳のしくみとして、当たり前のことが起きているだけなのです。

でも、そのままイライラしたままでいると、周りの人は「あの人といるとなんだかピリピリするな」「こわいな」と感じて、だんだん離れていってしまいます。それはとってももったいないことですよね。

今日は、そのイライラの爆発を防ぎ、いつでも「感じがいい人」でいられるための、とっておきの脳科学のルールを教えます。その名も「タイムアウトの魔法」です!

脳のなかの「小さな暴れん坊」をなだめる方法

どうして私たちは、イライラするとコントロールできなくなってしまうのでしょうか? ここで、脳科学のひみつをのぞいてみましょう。

実は、私たちの脳のなかには、大きく分けて2つの大切なチームがいます。

  • 本能(ほんのう)チーム:感情や怒りを一瞬で爆発させる、サルのようなスピード重視のチーム
  • 理性(りせい)チーム:「まあまあ、落ち着いて話し合おうよ」となだめてくれる、賢い大人のようなチーム

イヤなことやカチンとくることがあると、この「本能チーム」が一瞬でスイッチを押して、脳のなかで大暴れを始めます。このとき、本能チームはパワーが強すぎて、賢い「理性チーム」をしばりつけて、口をふさいでしまうのです。

だから、イライラしているその瞬間に「怒るのをやめよう!」とがまんしようとしても、理性チームはしばられているので、言うことを聞いてくれません。

ここで必要になるのが、今日のお話のタイトルにもある「一度その場を離れる」という行動です。

物理的に、カッとした原因がある場所から、すっと離れる。これだけで、暴れん坊の本能チームのパワーを弱らせて、しばられていた理性チームを助け出すことができるのです。脳科学の実験でも、目で見る景色や、まわりの音を変えるだけで、脳の興奮はスッと静まることが証明されています。

では、明日から学校でどうやってこの「その場を離れる」を使えばいいのか、具体的なステップを見ていきましょう!

学校でできる!「3ステップ・タイムアウト作戦」

イライラしたときに、ただ「その場から逃げる」だけだと、友だちに「えっ、急にどうしたの?」とびっくりされてしまうかもしれませんね。そこで、スマートに、そして感じよくその場を離れるための「3つのステップ」をマスターしましょう。

ステップ1:心の中で「レッドカード!」とつぶやく

まずは、自分の心の中で「あ、今、わたしの脳のなかで本能チームが暴れ出そうとしているぞ!」と気づくことがスタートです。

サッカーの試合で、危険なプレーをしたときに審判(しんぱん)が出す「レッドカード」を、自分の頭の中でピッと出してみましょう。

「今、わたしは怒りのスイッチが入っているな」と気づくだけで、暴れん坊の勢いは少しだけ弱まります。

ステップ2:理由をつけて、すっと席を立つ

カッときたら、その場にじっと座り続けないこと。これが一番たいせつです。でも、だまって走って逃げるのではなく、スマートに理由を作りましょう。

  • 「ちょっと、トイレに行ってくるね」
  • 「先生にプリントを届けてくるの思い出した!」
  • 「保健室に行って、絆創膏(ばんそうこう)もらってくる!」
  • 「水道で手を洗ってすっきりしてこようっと」

このように、学校の中には自然にその場を離れられる口実(こうじつ)がたくさんあります。友だちとトラブルになりそうになったら、「ちょっとごめんね、用事思い出した!」と笑顔(または真剣な顔)でその場を離れましょう。

ステップ3:冷たい水と「ふーっ」で脳をクールダウン

その場を離れて、トイレや水道、あるいは誰もいない教室のうしろの方に行ったら、そこがあなたの「秘密の休憩所」です。

ここで、次の2つのアクションをしてみてください。

  • 冷たいお水で手を洗う、または顔をパシャッと洗う:皮膚(ひふ)から冷たさが脳に伝わり、カッカと燃えていた脳の温度が下がります。
  • 息をゆっくり吐き出す:「ふーーーっ」と、お腹の中の空気をぜんぶ出し切る気持ちで、大きく3回深呼吸をします。息を吐くときは、吸うときよりも長くするのがポイントです。

これだけで、しばられていた「理性チーム」が元気を取り戻し、「さっきは言いすぎそうになったけど、あんなに怒ることでもなかったな」と冷静に考えられるようになります。

おうちでも試してみよう!お手伝い中のイライラ解消法

この「その場を離れる」という魔法は、学校だけでなく、おうちでの生活でも大かつやくします。

例えば、お母さんから「宿題終わったの?早く片付けなさい!」と何度も言われて、心の中で「今やろうと思ってたのに!うるさいな!」とイライラしてしまうとき。そんなときも、タイムアウトの出番です。

「お母さん、ちょっとリビングのゴミをまとめて、ゴミ箱に捨ててくるね!」と言って、自分の部屋や玄関にスーッと移動してみましょう。

違う場所で、窓の外の空気を吸ったり、自分の好きなぬいぐるみやポスターを10秒だけ見つめたりする。たったそれだけで、さっきまでのイライラが嘘(うそ)のように消えていきます。

自分の機嫌を自分でなおせる人は、まわりの人から見て「大人っぽくて、かっこいいな」「一緒にいて安心するな」と感じられます。イライラしたときに感情をそのままぶつけるのではなく、「あ、ちょっと休憩が必要だな」と自分でブレーキを踏めるのは、とても知的なことなのです。

明日の学校で、もしちょっとムッとする出来事があったら、ぜひ思い出してください。

「あ、いま脳の暴れん坊が出てきたぞ。ちょっとトイレに行ってこよう!」

そう心の中でつぶやいて、スマートにその場を離れてみましょう。きっと、戻ってきたときには、いつも通りのすてきな笑顔のあなたに戻っていますよ。

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