楽しいときは思い切り笑う

📖 『もっと仲良くなれる!だれからも好かれる「神」コミュニケーション術』
ー 第4章:表情で気持ちを伝えよう ー
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楽しいときは思い切り笑う
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楽しいときは思い切り笑う

キミは、学校で友達と話しているとき、自分の顔がどんなふうになっているか気にしたことはありますか?

朝、げた箱の前で親友のAくんが「昨日、テレビで面白いアニメ見たんだよ!」と話しかけてくれたとします。そのとき、キミが「へえ、そうなんだ」と、ロボットみたいに全く表情を変えないで聞いていたら、Aくんはどう思うでしょう。「あれ? 僕の話、つまらなかったのかな……」「なんだか話しづらいな」と、ちょっとさみしい気持ちになってしまうかもしれません。

せっかくの楽しいおしゃべりなのに、これではもったいないですよね。人間は、言葉で話すのと同じくらい、いや、それ以上に「表情」でたくさんのメッセージを相手に伝えています。

特に「笑顔」は、まわりの人を一瞬でハッピーにする魔法のパワーを持っています。楽しいときは、心の底から思い切り笑う。これだけで、キミのまわりには自然とたくさんの人が集まるようになります。今日は、どうして笑顔がそんなにすごい力を持っているのか、そして、どうすればもっとステキな笑顔になれるのか、脳科学のひみつと一緒に探っていきましょう!

脳の「鏡」が、楽しさを一瞬でうつす

「どうして笑顔の人を見ると、自分までうれしい気持ちになるんだろう?」

ふと、そんなふうに思ったことはありませんか? これは、人間の脳の中にある、とっても面白い仕組みが関係しています。神経科学(脳や神経の仕組みを研究する科学)の世界では、これを「ミラーニューロン」という少しむずかしい名前で呼んでいます。

ミラーニューロンを分かりやすく言うと、「脳の中にある、心の鏡」のことです。

  • 見ているだけで真似しちゃう脳の仕組み:人間や一部の動物の脳には、自分が何かをするときだけでなく、「他の人がしていることを見たとき」にも、まるで自分が同じことをしているかのようにピカッと反応する神経細胞があります。これがミラーニューロンです。
  • 笑顔は「うつる」もの:たとえば、クラスの係のポスターをみんなで作っているとき、近くのBさんが「できた! 見て、ここ上手に塗れたよ!」と満面の笑みを見せてくれたとします。その顔を見た瞬間、キミの脳の「心の鏡(ミラーニューロン)」が「おっ、いま楽しい気分だな!」とキャッチして、キミの脳にも同じスイッチを入れるのです。
  • 気づけばクラス中が笑顔に:だから、一人が思い切り笑っていると、それを見た友達も、またその友達も、次々に笑顔になっていきます。笑顔は、風邪のウイルスよりもずっとすばやくて、すてきな「ハッピーの連鎖」をまわりに広げる力があるのです。

神経科学の研究でも、人間は言葉よりも先に「相手の表情」を読み取るようにできていることが分かっています。つまり、私たちが笑顔を見せるとき、脳のレベルですでに相手と「仲良しモード」の準備ができているというわけなのです。

「作り笑い」と「本気の笑顔」のちがい

ここで、ちょっと大切な話をします。「笑顔が大事なら、いつでも口を横に広げてニコニコしていればいいんだね!」と思ったキミ、ちょっと待ってください。

実は、無理やり作った「作り笑い」と、心から楽しいときの「本気の笑顔」は、見ている人に与える印象がまったくちがいます。

目のまわりに注目してみよう

鏡の前に立って、口だけで「ニコッ」と笑ってみてください。このとき、目元はどうなっていますか? 目は真顔のまま、口だけが笑っている状態になりませんか?

神経科学では、心からの笑顔のことを、ある大脳生理学者の名前をとって「デュシェンヌ・スマイル」と呼びます。この本気の笑顔には、大きな特徴が2つあります。

  • 口角(口の端)がキュッと上にあがっている
  • 目のまわりに「ちりめんじわ(笑いジワ)」ができて、目が三日月のように細くなっている

人間はとてもするどい感覚を持っているので、口だけで笑っている「作り笑い」を見ると、無意識に「この人、本当は楽しくないのかな?」「何かかくしているのかな?」と警戒してしまいます。反対に、目のまわりまでクシャッとなるほどの本気の笑顔を見せると、「この人は自分に心を開いてくれている!」「本当に楽しそうだな!」と安心して、一気に親近感を持ってくれるのです。

給食の時間や休み時間のヒント

たとえば、給食で大好きなから揚げが出たとき。思わず「やったあ!」と声が出て、顔全体がパァッと明るくなりますよね。あのときの顔こそが、まわりの人を一番温かい気持ちにする「神・笑顔」です。

お友達と遊んでいて、お腹の底から「面白い!」と思ったときは、恥ずかしがらずにその気持ちを顔いっぱいに表現してしまいましょう。カッコつける必要なんてありません。子供のクシャクシャの笑顔ほど、まわりを元気にするものはないのですから。

明日からできる!「ハッピー笑顔」の3つのステップ

「でも、いざとなるとうまく笑えるか心配……」という人のために、明日から学校ですぐに試せる「神・コミュニケーション術」のステップを紹介します。どれも今日からお家でこっそり練習できることばかりです。

ステップ1:まずは自分の「心のスイッチ」を入れよう

笑顔上手になる一番の近道は、学校に行く前に、自分の気分をちょっとだけ上げておくことです。

  • 朝、鏡に向かって「おはよう!」と言ってみる:自分の顔に「おはよう」と声をかけるだけで、脳が「今日も一日がんばるぞ」と目覚めます。このとき、口角を少しだけ上げる練習をしてみましょう。
  • 好きなものを思い浮かべる:登校中、「今日は帰ったらおやつのプリンを食べよう!」とか「図工の時間、楽しみだな」と、わくわくすることを頭の中に思い浮かべます。これだけで、自然と顔の筋肉がやわらかくなります。

ステップ2:あいさつは「笑顔+プラスワン」で

学校に着いたら、先生や友達に「おはようございます!」と挨拶をしますよね。このとき、ただ声を出すだけではなく、「笑顔のプレゼント」を一緒に届けます。

  • 目を見てから、ニコッ:廊下で班長さんとすれ違ったら、パッと相手の目を見て、口角を上げて「おはようございます!」と言ってみましょう。これだけで、相手は「今日もいい日になりそうだな」と感じます。
  • 名前を呼ぶときにつけてみる:「Cちゃんだ! おはよう!」と、相手の名前を笑顔で呼ぶと、親密度がグッと上がります。

ステップ3:相づちは「表情のミラー」になろう

友達のお話を聞くときは、先ほどの「ミラーニューロン(脳の鏡)」をフル回転させます。

  • びっくりする話なら、目を見開く:「ええっ、本当!?」と、少し目を大きくして驚いてみせます。
  • 面白い話なら、お腹から笑う:相手がボケたときや、おかしな失敗談を話してくれたときは、遠慮しないで「あはは!」と思い切り声を出して笑います。

相手は、「自分の話でこんなに笑ってくれた!」「この人と話すと、すごく気持ちがスッキリする!」と感じて、あなたのことが大好きになります。

表情は、自分もまわりも幸せにする魔法

ここまで、楽しいときは思い切り笑うことの大切さと、脳の仕組みについてお話ししてきました。

実は、笑顔にはもう一つのすごい秘密があります。それは、「作り笑顔であっても、笑っているだけで脳が『いま自分は楽しいんだ!』と勘違いして、本当にハッピーな気持ちを作り出してくれる」ということです。

少し嫌なことがあった日でも、学校で友達と楽しくおしゃべりして、思い切り笑っているうちに、いつの間にかモヤモヤした気持ちが消えていた……そんな経験はありませんか? あれは、笑顔の筋肉の動きが脳に伝わって、本当に心を元気にしてくれたからなんです。

笑顔は、相手と仲良くなるための最高のパスポートであると同時に、キミ自身の心を元気にするビタミン剤でもあります。

明日、学校のドアをくぐるとき、ふと思い出してみてください。「楽しいときは、思い切り笑おう!」って。そのステキな笑顔は、きっとクラスの全員を笑顔に変えて、キミをもっともっと人気者にしてくれますよ。さあ、明日はどんな楽しいことが待っているかな? まずは鏡の前で、最高のスマイルの準備をしてお休みみなさい!

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