悪い噂話には加わらず、さらりとその場を離れる
休み時間の教室、少しだけひそひそ話が聞こえてくることはありませんか?
「ねえ、聞いた? あの子、実は……」「昨日、あんなことしてたよね」
誰かの悪い噂話(うわさばなし)をしているグループを見かけると、なんだかドキドキしたり、なんとなくその場にいないといけないような気持ちになったりすることもあるかもしれません。でも、もしあなたが「みんなから好かれる人」を目指すなら、そんなときこそ「魔法のステップ」を使うチャンスです。
それは、「何も言わずに、さらりとその場を離れる」という魔法です。
なぜ「悪口」を聞かないほうがいいの?
心理学には、「特性推論(とくせいすいろん)」という面白い考え方があります。これは、脳が「あの人はこういう人だ」と勝手に判断してしまう仕組みのことです。
たとえば、あなたが誰かの悪口を言っている友達の隣で、ニコニコと話を聞いているとします。すると、周りでそれを見ている人は、あなたのことをどう思うでしょうか?
- 「この子も、一緒に悪口を言っているんだな」
- 「この子も、人のことを悪く言う人なんだな」
たとえあなたが何も言っていなくても、脳は「悪口を言っているグループ=その場にいる全員が同じ考え」と判断してしまうのです。これでは、せっかくのあなたの素敵なイメージが、もったいないことになってしまいますよね。
脳は「聞いた言葉」を自分に当てはめる
さらに、脳科学の視点から見ると、もっとすごい事実がわかっています。脳は「誰かの悪口」を聞いているとき、「自分自身が言われている」のか、「誰か他の人が言われている」のかを、とっさに区別するのが苦手なのです。
誰かをけなす言葉を聞くと、あなたの脳は「自分も攻撃されている!」と勘違いして、ストレスを感じてしまいます。だから、悪口を聞いたあとは、なんだか疲れてしまったり、気分が沈んだりするのです。
つまり、悪い噂話から離れることは、あなたの「心」と「大切なイメージ」を守るための、最高の作戦なのです。
明日からできる!「スマートな離脱」テクニック
では、具体的にどうやってその場を離れればいいのでしょうか? 友達を怒らせたり、気まずくなったりするのは嫌ですよね。そんなときは、次の3つの方法を試してみてください。
- 「あ、そういえば!」作戦
話の途中で「あ、そういえば、宿題のノート忘れちゃったから先生のところに行ってくるね!」と、別の用事を思い出したフリをして立ち上がります。これなら、相手を否定することなく、自然にその場を離れられます。 - 「忘れ物・用事」作戦
「ごめん、ちょっと忘れ物思い出した!」「係の仕事があるんだった!」と、急いでいるふりをして移動します。 - 「にっこり笑顔でスルー」作戦
もし席を立てない状況なら、悪口には一切相槌(あいづち)を打たず、ただニコニコと笑って「へえー、そうなんだー」とだけ言って、すぐに別の話題を自分から振ってみましょう。「ねえ、それよりさ、今度の図工の作品、何作るか決めた?」と、明るい話題に変えてしまうのです。
「加わらない」ことが、一番の信頼になる
あなたが悪口の輪に入らないでいると、周りの友達はこう思うはずです。
「あの子は、誰かの悪口を言わない人だ」
「あの子に話せば、変な噂を広めたりしないから安心だ」
これこそが、「無意識に味方を増やす」ということです。人は、自分の秘密や弱音を安心して話せる相手を、一番大切にします。あなたが「悪口に乗らない人」という信頼を積み重ねれば、自然とみんながあなたを頼りにするようになります。
もし、誰かがあなたに悪口を言ってきたら、こう心の中でつぶやいてみてください。
「私は、もっと楽しいことを考える人になるんだ」
悪口を言うのは、その人がただ「不安」だからです。あなたはその不安に巻き込まれる必要はありません。さらりとその場を離れて、自分の大好きなことや、楽しいお喋りの輪に向かって歩き出しましょう。
明日、学校でそんな場面に出会ったら、ぜひ「さらり」と離れてみてください。そのあと、あなたの心は驚くほど軽くなって、今までよりもずっと素敵な笑顔で友達と話せるはずですよ。