感謝の気持ちを小さなメモで伝える
クラスのみんなと仲良くすごしていると、ときどき「うれしいこと」が起きますよね。たとえば、重い荷物を持つのを手伝ってくれたり、わからなかった宿題を教えてくれたり。そんなとき、あなたは「ありがとう」と口で言えていますか?
もちろん、言葉で伝えるのはとても大切です。でも、もしあなたが「もっとみんなから好かれる人」になりたいなら、もうひと工夫してみませんか。それが「小さなメモ」をそえるという習慣です。
なぜ「メモ」が魔法になるのか
心理学の世界では、人は「自分のしたことが相手にどう伝わったか」が目に見える形で残ると、より強い喜びを感じるということがわかっています。これを「ポジティブなフィードバック」と呼びます。
口で言う「ありがとう」は、その場かぎりで消えてしまいます。でも、紙に書かれたメッセージは、相手が家に帰ってから読み返したり、机のなかに入れて大切にしたりすることができます。もらった相手は、「自分のしたことは、まちがっていなかったんだ」「自分は誰かの役に立てたんだ」と、自信を持つことができるのです。
文化人類学という、世界中の人々の暮らしや歴史を研究する学問でも、古くから「贈りもの」には特別な力があるとされています。メモは、大きなお金や品物ではありません。でも、あなたの「時間」という一番大切なものを使って書いたメモは、相手にとって何よりも温かいプレゼントになるのです。
明日からできる「サンキューメモ」の書き方
「でも、なんて書けばいいかわからない……」と心配しなくても大丈夫。長文を書く必要はありません。むしろ、小さなふせんに書くくらいがちょうどいいのです。
- 「助けてくれてありがとう!すごく助かったよ」(シンプルがいちばん!)
- 「〇〇さんが教えてくれたおかげで、テストができたよ!」(具体的な理由を書くと、相手はもっとうれしい)
- 「いつも明るい〇〇さんと話すと、元気になるよ」(行動だけでなく、相手のすてきなところをほめる)
このメモを、相手の机のすみにそっと置いたり、ノートの端にはさんでおいたりするだけでいいのです。これだけで、相手はあなたに対して「この人は、自分のことをよく見てくれているな」という安心感を持ちます。これが、敵を作らず、みんなから愛されるための大きな一歩になります。
こんなときこそ、メモの出番!
どんなときにメモを渡すと、もっと効果的でしょうか。日常のちょっとした場面で使ってみてください。
- 係の仕事で、誰かが余分に働いてくれたとき:みんなが気づかないような場所でがんばっている人にこそ、メモを渡しましょう。「みんなのためにやってくれていたの、見てたよ」というメッセージは、相手にとって最高のほうびになります。
- 休み時間に、遊びにさそってくれたとき:一緒に遊んだあとに「今日、すごく楽しかった!また遊ぼうね」と小さく書いて渡せば、次の日からの仲の良さがまったく変わります。
- 掃除の時間に、自分の担当じゃない場所をきれいにしてくれたとき:「きれいにしてくれてありがとう。気持ちよく過ごせるよ」という言葉は、相手に「自分はクラスの役に立っている」という誇りを感じさせます。
心の余裕が、あなたを輝かせる
メモを書くためには、相手のことを「観察」する心の余裕が必要です。誰が、何をしてくれたのか。どんなことが得意なのか。そうやって周りを見ることは、自分自身の心を落ち着かせることにもつながります。
忙しいときや、自分がイライラしているときには、なかなかメモを書こうなんて思えませんよね。だからこそ、「メモを書く」という習慣を持つことは、あなた自身がいつも穏やかで、広い心を持っているという証拠にもなるのです。
もし、あなたが誰かからメモをもらったら、どんな気持ちになりますか?きっと、その人のことがもっと好きになるはずです。同じことを、あなたから始めてみてください。あなたの小さなメモが、クラス全体に「ありがとう」の空気を広げていくはずです。
明日、学校に行ったら、誰か一人の「いいところ」を見つけて、小さなふせんに書いてみませんか?たったそれだけで、あなたの学校生活は、今までよりもずっと温かくて、楽しいものになるはずですよ。