誰に対しても同じ態度で接する
クラスには、いろんな人がいますよね。足が速い子、お絵かきが上手な子、ちょっと静かな子、いつも元気いっぱいな子。あなたは、友達によって態度を変えていませんか?
「仲のいい友達にはニコニコするけれど、あまり話したことがない子には少し冷たくしてしまう」とか、「先生の前ではいい子にするけれど、友達だけだと少し乱暴になる」なんてことはありませんか?
実は、クラスでみんなから信頼されて、自然とリーダーになれる人には、ある「秘密の習慣」があります。それは、「だれに対しても、同じ温度で接する」ということです。
「えこひいき」をしない人が、一番かっこいい
組織社会学という学問では、「人は『公平さ』を感じる相手に、強い信頼を寄せる」ということがわかっています。もしあなたが、特定の仲良しグループとだけ盛り上がって、他の子を無視していたら、周りの子はこう思います。
- 「あの人は、自分にメリットがある人としか話さないんだな」
- 「いつか自分も、冷たくされるかもしれない」
逆に、どんな子に対しても「おはよう!」と明るくあいさつし、誰かが困っていたら同じように声をかける人は、クラスのみんなから「この人は、裏表がなくて安心できる人だ」と思われます。これが、リーダーシップの第一歩なんです。
「返報性の原理」を味方につけよう
行動経済学には「返報性(へんぽうせい)の原理」という面白い考え方があります。これは、「人は、何かをしてもらうと、お返しをしたくなる」という心の仕組みのことです。
あなたが誰に対しても優しく、同じ態度で接していると、周りの子もあなたに対して「優しくお返ししよう」という気持ちになります。すると、困ったときに助けてくれたり、あなたの意見を応援してくれたりする仲間がどんどん増えていくのです。
もしあなたが、特定の人気者や、自分に都合のいい人にだけ優しくしていたら、どうなるでしょう? その人たちからは好かれるかもしれませんが、クラス全体をまとめる「リーダー」にはなれません。なぜなら、それ以外の子たちが、あなたに心を開いてくれないからです。
明日からできる!「同じ態度」の練習メニュー
では、具体的にどうすればいいのか、学校生活での練習方法を紹介します。どれか一つでもいいので、明日から試してみてください。
- 「あいさつのボリューム」を統一する:仲良しの友達に言う「おはよう」と、あまり話したことがない子に言う「おはよう」の大きさを、同じにしてみてください。
- 「名前」を呼ぶ回数を増やす:話すのが苦手な子や、少し遠くにいる子にも、名前を呼んでから話しかけてみましょう。名前を呼ぶだけで、相手は「自分を大切にしてくれている」と感じます。
- 「聞き方」を同じにする:友達の話を聞くとき、スマホやマンガに集中しながら聞いていませんか? 誰の話を聞くときも、相手の目を見て、体を向けて聞くようにしましょう。
- 係活動で「平等」を意識する:給食当番や掃除の時間、仲のいい子だけを助けるのではなく、手が空いている子全員に同じように声をかけてみてください。「みんなでやろうよ!」という一言が、クラスの空気を変えます。
「みんなのリーダー」になるための心の持ち方
「誰に対しても同じ態度でいる」というのは、実は少し勇気がいることです。なぜなら、周りからは「あの子、誰にでもいい顔をしてる」と言われるかもしれない、と不安になることもあるからです。
でも、安心してください。それは「いい顔をしている」のではなく、「みんなを大切にしている」という、とても尊いことなんです。
あなたが誰に対しても誠実でいる姿を、クラスのみんなは必ず見ています。先生も、いつもは目立たない子にも優しく接しているあなたの姿を見て、「この子は信頼できるな」と確信します。そうやって積み上げた信頼は、あなたがクラスで何かを成し遂げようとしたときに、最強の武器になります。
リーダーとは、みんなの上から命令する人ではありません。「みんなが安心して過ごせる場所を、一番先につくる人」のことです。
明日、学校に行ったら、まずは「あまり話したことがない子」の目を見て、ニコッと笑いかけてみてください。たったそれだけで、あなたの周りに「信頼の輪」が広がり始めます。
あなたは、クラスの大切な一人です。そのあなたが、みんなを平等に大切にすることで、クラスはもっと明るく、もっと楽しい場所になります。さあ、明日の学校で、一番の「公平なリーダー」になってみませんか?