恥ずかしがっている子を輪に入れる

📖 『クラスでいちばん人気者になる!だれとでも仲よくなれる「好感度」の魔法50』
ー 第5章:みんなを巻き込む「リーダーシップの習慣」 ー
\ 毎日がもっと楽しくなる、すべての小学生へ贈るヒント /
恥ずかしがっている子を輪に入れる
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恥ずかしがっている子を輪に入れる

休み時間の教室。みんなでドッジボールの作戦会議をしているときや、給食の時間にグループで楽しくおしゃべりをしているとき、教室のすみっこで一人、教科書をながめている子がいたら、どうしますか?

「自分から入ってくればいいのに」なんて思ってしまうのは、少しもったいないことです。実は、その子は「入りたいけれど、きっかけがつかめないだけ」かもしれません。そんなとき、あなたの一言でその子の世界がパッと明るくなる「魔法」があります。今日は、みんなを巻き込んで、クラスの空気を最高にするリーダーの技術をお伝えします。

「仲間はずれゼロ」は、リーダーの力でつくれる

組織社会学という、人が集まるグループがどうすればうまくいくかを研究する学問では、「心理的安全(しんりてきあんぜん)せい」という言葉がとても大切にされています。これは、「ここにいてもいいんだ」「失敗しても大丈夫」と思える安心感のことです。クラスというチームで、この安心感が一番高い状態とは、どんなときでしょうか?

それは、「だれ一人として、仲間はずれにならない状態」です。一見、仲のいいグループだけで遊ぶのは楽しいですが、クラス全体で見たとき、ポツンとしている子がいると、なんとなく教室の空気が冷たくなってしまいますよね。逆に、みんなが笑顔でつながっているクラスは、何をやってもうまくいきます。

「おいでよ」の代わりに、質問の魔法を使う

恥ずかしがっている子に、「ねえ、こっちにおいでよ!」と大きな声で言うのは、少しハードルが高いかもしれません。言われたほうも「みんなの注目を浴びて恥ずかしい」と感じてしまうことがあるからです。そんなときは、行動経済学の「ナッジ(そっと背中を押す)」という考え方を使ってみましょう。

ナッジとは、相手を無理やり動かすのではなく、「自然とそっちに行きたくなるような、小さなきっかけ」を作ることです。具体的には、こんなふうに話しかけてみてください。

  • 「ねえ、いまこの問題のやり方で迷ってるんだけど、〇〇さんならどう思う?」
  • 「この漫画、おもしろいよね。〇〇さんは、どのキャラクターが好き?」
  • 「今度、係のポスターを作るんだけど、〇〇さんの字ってきれいだから、ちょっと手伝ってくれないかな?」

ポイントは、「お願いをする」ということです。ただ「遊ぼう」と誘うよりも、「あなたの力が必要なんだ」というメッセージを伝えたほうが、相手は安心して輪の中に入れます。「自分が必要とされている」と感じると、人は自然と自信を持って行動できるようになるからです。

小さな「役割」が、勇気をつくる

もし、その子が本当に緊張していて、まだ話すのがむずかしそうなら、無理に会話をさせなくても大丈夫です。その子の隣に、そっと椅子を一つ引いてあげてください。それだけで、「ここに座っていいよ」という強力なサインになります。

また、こんな方法もおすすめです。

  • 「聞き役」の席をゆずる:「今、みんなで〇〇の話をしてるんだ。よかったら聞いてて!」と、話すことを強要せずに、ただそこにいることを歓迎する。
  • 「小さな役割」をわたす:「ごめん、これ運ぶの手伝ってくれる?」と、簡単な作業をお願いする。

人間は、何もしないで座っているよりも、何か小さな役割を持っているほうが、その場所にいやすくなるという性質があります。これは、組織社会学でいう「役割分担による一体感」です。係活動や掃除の時間に、恥ずかしがっている子に「これ、持ってもらえると助かるな」と声をかけるだけで、その子はもう、立派なチームの一員になります。

「みんなが主役」のクラスは、あなたが作る

あなたが誰かを輪に入れるとき、実はもう一つ、すごいことが起きています。それは、周りの友達も「あ、この子はみんなで仲よくするほうが楽しいんだな」と気づくことです。あなたのその優しい行動が、クラスの「当たり前」を変えていくのです。

リーダーシップとは、決して「みんなを命令して動かすこと」ではありません。「だれかがポツンとしていたら、自然と隣に並んであげられること」。これこそが、一番かっこよくて、みんなに好かれるリーダーの姿です。

明日、学校に行ったら、まずは教室を見渡してみてください。もし、一人でいる子がいたら、心の中でこう思ってみましょう。「この子に、どんなきっかけをあげたら、もっと楽しくなるかな?」

あなたがその子の背中をそっと押すだけで、クラスの空気が変わり、あなたの周りにはたくさんの笑顔が集まってくるはずです。さあ、明日は「魔法のきっかけ」を、誰か一人にプレゼントしてみませんか?

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