自分にごほうびをあげる
「なんだか今日は、うまくいかないな……」そんな日、ありますよね。テストでケアレスミスをしてしまったり、係の仕事で友だちと意見がぶつかったり。そんなとき、自分を責めてばかりいませんか?
実は、クラスでいつもニコニコしていて人気者のあの人は、「自分へのごほうび」をあげるのがとても上手なんです。今日は、あなたの心をふわっと軽くして、明日もっと元気に学校へ行くための「魔法の習慣」をお伝えします。
なぜ「ごほうび」が最強の薬になるのか
脳科学の世界では、私たちが「やった!」「うれしい!」と感じるとき、脳の中に「ドーパミン」という物質が出ることがわかっています。これは、やる気を引き出したり、前向きな気持ちにさせてくれたりする「幸せのスイッチ」のようなものです。
自分に小さなごほうびをあげると、脳は「おっ、いいことがあったぞ!もっとがんばろう!」と勘ちがいをして、やる気をどんどん出してくれます。つまり、自分をほめてごほうびをあげることは、脳を「絶好調モード」にするための科学的な作戦なのです。
「小さな達成」を見逃さないで
ごほうびをあげるために、大きな成功は必要ありません。むしろ、日常の「小さなこと」に気づくことこそが大切です。たとえば、こんなことがあったら、それはもう「ごほうびチャンス」です。
- 宿題を、いつもより10分早くはじめた
- 教室で、だれかに「おはよう」と自分から言えた
- 忘れ物がないか、ちゃんとチェックした
- 給食を、きらいな野菜も一口だけがんばって食べた
これらは、ほかの人から見たら当たり前に見えるかもしれません。でも、あなた自身が「がんばったな」と思えたなら、それは立派な「達成」です。自分の中にいる「もう一人の自分」に、「よくやったね!」と声をかけてあげましょう。
今日からできる「ごほうびリスト」の作り方
では、具体的にどんなごほうびがいいのでしょうか。お金を使わなくても、すぐにできる「心の栄養」をいくつか紹介しますね。ノートのうしろのページに、自分だけの「ごほうびリスト」を作ってみるのもおすすめです。
- 「5分間のぼーっとタイム」を作る: 好きな音楽を一曲だけ聴いたり、窓の外を眺めたりして、脳を休ませます。
- お気に入りの文房具を使う: 特別な日にだけ使う「とっておきのペン」で日記を書いたり、落書きをしたりします。
- 鏡に向かって「えらい!」と言う: 恥ずかしいかもしれませんが、鏡の中の自分と目を合わせて「今日もおつかれさま」と言うと、脳は自分が認められたと感じて安心します。
- 好きな飲み物をゆっくり飲む: 帰宅して、冷たい麦茶や温かいココアを一口飲むとき、「あー、おいしい!」と心から味わう。これだけで、脳はリラックスモードに切りかわります。
「自分を大切にする人」は、みんなに愛される
心理学には「自己肯定感(じここうていかん)」という言葉があります。これは「自分は大切な存在だ」と思える力のことで、これが高い人は、自然と周りの人にもやさしくなれます。
自分が満たされていないと、どうしても友だちに対してイライラしたり、嫉妬(しっと)してしまったりすることがありますよね。でも、自分にちゃんとごほうびをあげて、自分の機嫌を自分でとれるようになると、心に余裕が生まれます。その余裕が、あなたを「いつも穏やかでステキな人」に見せてくれるんです。
クラスの友だちが困っていたとき、「大丈夫?」と声をかけられる人は、きっと自分自身のことも大切にしている人です。自分にやさしくできる人は、ほかの人にもやさしくできる。だからこそ、みんなから信頼され、人気者になれるのです。
失敗した日こそ、ごほうびを
もし、どうしても落ち込んでしまう日があったら、それは「ごほうびが必要なサイン」です。失敗した自分を責めるのは、もう終わりにしましょう。代わりに、こう考えてみてください。
「今日は失敗したけれど、その分『次はどうすればいいか』という宝物を見つけたぞ。がんばった自分に、今日は大好きなデザートを食べてあげよう」
失敗を乗り越えようとする自分を認めてあげること。それだけで、明日のあなたは今日よりもずっと強くなっています。自分を一番の味方にしてあげてください。そうすれば、どんなことがあっても、あなたは自分の足で前を向いて歩いていけるはずです。
さあ、今日の放課後は、どんな「ごほうび」を自分にあげますか? ほんの小さなことでいいんです。あなたのその笑顔が、明日もクラスをパッと明るくしますように。