自分から先に声をかける
クラスのみんなと、もっと仲よくなりたい。そう思ったことはありませんか? 「でも、自分から話しかけるのは、なんだかはずかしいな」「相手がどう思うか、ちょっとこわいな」と、足が止まってしまうこともあるかもしれませんね。
実は、クラスでみんなから愛される「人気者」には、とっておきの秘密があります。それは、「自分から先に声をかける」という、とってもシンプルな習慣です。たったこれだけで、あなたのまわりには、いつも温かい空気が流れるようになります。
「あいさつ」は、心のドアを開ける合言葉
心理学には「返報性(へんぽうせい)の原理」という言葉があります。これは、人は何かをしてもらうと「お返しをしたい!」という気持ちになる、という心のしくみのことです。
たとえば、あなたが誰かに「おはよう!」と笑顔で声をかけたとします。すると、言われた相手は「あ、あいさつしてくれた! 自分もあいさつを返さなきゃ」という気持ちになりますよね。この「お返しをしたい」という気持ちが、二人のあいだに小さな橋をかけます。
自分から声をかけることは、相手に対して「私はあなたと仲よくしたいですよ」「あなたを大切に思っていますよ」というメッセージを送ることと同じなんです。自分から心のドアを少しだけ開けるからこそ、相手も安心してドアを開けてくれるのです。
「待つ」のではなく「自分から」が魔法のスタート
社会言語学では、会話のきっかけをどちらが作るかによって、その後の関係が大きく変わると言われています。自分から声をかけることは、ただのあいさつ以上のパワーを持っています。
- 「おはよう」のひとことで、一日が明るくなる
朝、教室に入ったとき、だれかと目が合ったらチャンスです。小さな声でもいいので「おはよう!」と言ってみましょう。相手の表情がパッと明るくなるのがわかるはずです。 - 「係の仕事」のときこそ、声をかける
黒板消しやプリント配りなど、係の仕事でだれかと一緒になったとき。「これ、手伝おうか?」「いつもありがとう!」と声をかけてみてください。仕事がスムーズになるだけでなく、相手との距離がグッと縮まります。 - 休み時間に、本を読んでいる友達に
ひとりで本を読んでいる友達のそばを通るとき、「それ、おもしろい?」と声をかけてみてください。相手は「話しかけてくれてうれしい!」と感じるはずです。
「はずかしい」を乗りこえる、3つのステップ
「そうはいっても、やっぱりドキドキする!」という人のために、今日からできる練習法を教えますね。
- まずは「目」を合わせることから
いきなり話しかけるのがむずかしければ、まずは相手と目が合ったときに「ニコッ」と笑ってみましょう。これだけで「私は敵じゃないよ」というサインになります。 - 「あいさつ」+「一言」を足してみる
「おはよう」のあとに、何かひとつだけ足してみましょう。「おはよう! その筆箱、かっこいいね」「おはよう! 今日の給食、カレーだね!」これだけで、会話がぐんと弾みます。 - 「失敗してもいい」と心に決める
もし相手が気づかなかったり、小さな声で返ってきたりしても、落ち込む必要はありません。相手には相手の事情があるだけです。あなたが勇気を出して声をかけたこと自体が、最高にすてきなことなんですよ。
自分から声をかけると、世界が変わる
自分から先に声をかけると、不思議なことが起こります。あなたのまわりに、笑顔の人が増えていくのです。あなたが誰かに声をかけることで、その人もまた、別の誰かに優しくなれる。そんな「笑顔のバトン」がクラス中に広がっていきます。
人気者になるために、無理をして面白いことを言う必要はありません。ただ、自分から「おはよう」「ありがとう」「すごいね」と言える人になる。それだけで、あなたはクラスでいちばんの、温かい存在になれるはずです。
さあ、明日の朝、教室のドアを開けたら、勇気を出して誰か一人に「おはよう!」と声をかけてみませんか? その小さな一歩が、あなたの学校生活を、もっともっとワクワクするものに変えてくれるはずですよ。