貸したものは期限内に返す

📖 『「感じがいい人」になれる!クラスで好かれる10の魔法のルール』
ー 第6章:約束とルールを必ず守る ー
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貸したものは期限内に返す
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貸したものは期限内に返す

あなたは、ともだちにマンガや消しゴム、あるいはゲームのソフトを貸したとき、いつまでも返ってこなくて「モヤモヤした気もち」になったことはありませんか?
「いつ返してくれるのかな……」「もしかして、わすれているのかな?」と、心の中で何日も気にするのは、とってもつかれますよね。
実は、たった一度の「返すのがおくれた」というだけで、まわりの人からのあなたの信用(しんよう)は、ガラガラと音を立ててくずれてしまうことがあります。
反対に、約束した時間をしっかり守ってピカピカの状態で返す人は、「この人は信頼できるな」「また何かを貸してあげたいな」と、クラスみんなから愛される「感じがいい人」になれるのです。

なぜ「期限を守る」と好かれるの?ゲーム理論のひみつ

「どうしてそんなに、返すのがおそいだけでキライになっちゃうの?」と思うかもしれません。ここに、人間関係のふしぎなルールがかくされています。
むずかしい言葉で「ゲーム理論(りろん)」という研究(けんきゅう)があります。これは、「人と人がお互いにかかわるとき、どう行動するのが一番とくをするか」を考える学問です。

このゲーム理論の中に、「しっぺ返し戦略(せつりゃく)」という、とても有名な考え方があります。
これは、かんたんに言うとこんなルールです。

  • 最初は、相手を信じてやさしくする(協力的(きょうりょくてき)にする)
  • もし相手が裏切ったり、意地悪をしたりしたら、自分も同じようにやり返す

人間の心は、このゲーム理論のコンピュータそっくりにできています。
ともだちがあなたに「消しゴムを貸してくれた」「明日までに返すね、と言って本当に次の日に返してくれた」というとき、あなたの脳は「この人は自分にやさしい! 信用できる!」と判断します(これを、さきほどのルールのはじまりの「信じてやさしくする」と言います)。
すると、あなたもそのともだちに「今度はちがう本を貸してあげようかな」「こんど困っていたらたすけてあげよう」と、やさしさをお返ししたくなりますよね。

ところが、もし貸したものが期限をすぎても返ってこなかったらどうでしょう?
あなたの脳は「あれ? この人は約束を守らない人だな。ぼく(わたし)のことを大切にしてくれていないな」と感じます。これが「裏切られた」というサインです。
そうすると、しっぺ返し戦略のスイッチが入ってしまいます。
「もうあの人には二度と大切なものを貸さないでおこう」「何か頼まれても、手伝ってあげないでおこう」と、心にカギをかけてしまうのです。

たった一回、消しゴムを返すのが一日おくれただけでも、相手の心の中では「この人は信用できないかも」というアラームが鳴り響いています。
逆に言えば、「約束をかならず守る」という行動を続けるだけで、まわりの人はあなたを「絶対に裏切らない、いちばん信頼できる友だち」だと認めてくれるのです。これが、ゲーム理論が教えてくれる、人間関係で大トクをするための最大のひみつです。

明日からできる!「返し忘れゼロ」の3つの魔法のルール

「でも、返すのをついうっかりわすれちゃうんだよね……」という人もいるでしょう。
大丈夫です! うっかりをなくして、クラスの信頼をがっちりつかむための「3つの魔法のルール」をしょうかいします。明日からさっそく学校でやってみましょう。

ルール1:かりたその日に「いつ返すか」のカレンダーをつくる

ものを借りたら、その瞬間に「いつ返す?」と相手にハッキリ確認(かくにん)しましょう。
「明日の朝の会のはじまりまでに返すね!」「金曜日のそうじの時間に返すね!」と、具体的な時間を口に出して約束するのです。
心の中で思っているだけでは、人間の脳はすぐにわすれてしまいます。声に出して約束することで、あなたの頭の中に「お約束アラーム」がセットされます。
ノートのすみっこや、連絡帳(れんらくちょう)のきょうのページのところに、「〇〇くんにマンガを返す」とメモしておくのも、とってもかっこいいやり方です。

ルール2:期限の「前日」を自分のゴールにする

「金曜日に返す」と約束したなら、あなたのゴールは「木曜日の夜」あるいは「金曜日の朝」に設定(せってい)しましょう。
ギリギリになると、朝になって「あ! カバンに入れわすれた!」という大ピンチがおきます。
借りたものは、家にかえったらすぐにランドセルの決まったポケットに入れる。そして、返す日の前日には必ず中身をチェックする。
この「早めの行動」ができる人は、先生からもともだちからも「仕事がてきぱきできるかっこいい人だな」と一目おかれるようになります。

ルール3:もしおくれてしまうときは、自分から先にすぐ伝える

どうしても、おうちの人が急に病気になったり、自分が熱を出して学校を休んでしまったりして、約束の日に返せないハプニングがあるかもしれません。
そんなときは、どうすればいいでしょう?
「バレなければいいや」とだんまりを決め込むのは、いちばんやってはいけないことです。
学校を休むことになった朝、おうちの人から連絡帳をあずけるお友達に伝えてもらったり、次に学校に行った瞬間に、
「ごめん! 昨日返す予定だったのに、お休みしちゃって返せなかった! 今日の放課後かならず返すね!」
と、相手が何も言う前に、自分から先に大きな声で謝りましょう。

相手は、「あ、わすれていたわけじゃなくて、お休みしていたからなんだな」「自分からちゃんと理由を言ってくれたから、まあいっか」と安心します。
この「自分から先に言う」という行動ができるだけで、「この人は誠実(せいじつ)だな」と、かえって好感度がアップすることすらあるのです。

ものや時間を大切にする人は、まわりの人の心も大切にできる人です。
あなたが「貸したものは期限内にきっちり返す」をマイルールにしたとき、あなたのまわりには、あなたを心から信頼してくれる本物の友だちがたくさんあつまってくるでしょう。
さあ、きょうからあなたの持ち物ポーチと、ともだちとの約束をふりかえってみましょう。
「感じがいい人」への第一歩は、目の前にある小さな消しゴムやノートを、笑顔で「はい、ありがとう!」と返すことから始まります。

📖 『「感じがいい人」になれる!クラスで好かれる10の魔法のルール』
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