自分の機嫌は自分でとる

📖 『クラスでいちばん好かれる子の秘密 〜今日からできる「愛されコミュニケーション」50のルール〜』
ー 第4章:失敗しても挽回できる「心の持ち方」 ー
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自分の機嫌は自分でとる
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第4章:失敗しても挽回できる「心の持ち方」自分の機嫌は自分でとる

あさ、学校に行くときに「なんだか今日は気がのらないな…」と思ったり、給食の牛乳をこぼして「あ〜あ、最悪だ…」と落ち込んだりすること、ありますよね。ドッジボールでさいごの1人に当たって負けてしまい、イライラが止まらなくなることもあるかもしれません。

でも、クラスでいつもみんなから愛されていて、まわりに人が集まってくる子は、じつは「自分のごきげんを自分でなおす天才」なのです。

落ち込まない人間になる必要はありません。人間だもの、イライラすることも失敗することもあります。大切なのは、「不機嫌(ふきげん)な自分に気づいたとき、どうやって自分のお世話をしてあげるか」なのです。そのヒミツを、人間の行動を研究する「行動科学(こうどうかがく)」の知恵をつかって、わかりやすく教えますね!

1. 不機嫌は「かぜ」みたいにクラスにうつる!?

行動科学の研究では、「人の感情は、となりの人にうつる」ということがわかっています。だれかがプンプン怒っていたり、暗い顔でだまりこんでいたりすると、周りの人も「なんだか嫌な気持ちだな…」と感じてしまうのです。

クラスで好かれる子は、このことをよく知っています。だから、自分が不機嫌になったときに、それをそのまま周りの友達にぶつけません。

「自分の機嫌(きげん)は、自分でとる」

これは、クラスのアイドルになるための最高のおまじないです。自分で自分を「ごきげん」にできるようになると、友達から「一緒にいるとホッとするな」「いつも楽しそうだな」と思われるようになり、自然と信頼が集まってきます。

2. 心のメガネをかけかえる「フレームのまほう」

では、どうすれば落ち込んだ気持ちをパッと元気にできるのでしょうか?
ここで登場するのが、行動経済学(こうどうけいざいがく)でよく使われる「フレーミング効果(こうか)」という考え方です。

人間は、同じ出来事でも、**「どんな心のフレーム(額縁・メガネ)で見るか」**によって、うれしくなったり悲しくなったりします。

たとえば、お掃除(そうじ)の時間に、広〜い廊下(ろうか)を1人で掃(は)かなきゃいけなくなったとします。あなたなら、どう思いますか?

  • ダメなフレーム:「えー、なんで自分だけこんなに広いの? 最悪! めんどくさいな…」(不機嫌になる)
  • 愛され子のフレーム:「よし! ここをピカピカにできたら、ゲームをクリアしたみたいでカッコいいぞ! どこまで早くできるかチャレンジだ!」(ごきげんになる)

起きた出来事は「広い廊下を掃く」という1つのことです。でも、「心のメガネ」をかけかえるだけで、つまらない作業が「たのしいゲーム」に変身してしまうのです。

失敗したときこそ「心のメガネ」をかけかえよう!

学校生活で失敗したときも、この「フレーミング」を使いましょう。

  • テストでまちがえたとき
    「ダメな自分」を見るのではなく、「自分の弱点がわかって、次からパワーアップできるチャンス!」と見る。
  • 係活動で失敗したとき
    「みんなに迷惑をかけた」と落ち込むのではなく、「次はどうすればうまくいくか、最高の方法を発見するヒミツの実験だ!」と見る。

失敗は、あなたがダメだから起きたのではありません。「やり方がちがっていたよ」と教えてくれる、大切なサインです。そう思えたら、失敗してもニッコリ笑顔で「次はこうしてみるね!」と言えるようになりますよ。

3. 自分をうごかす「ごきげんスイッチ(ナッジ)」を仕掛けよう

「頭ではわかっていても、どうしてもイライラが止まらないよ!」という日もありますよね。そんなときのために、行動科学のテクニック「ナッジ(小さな仕掛け)」をつかいましょう。

ナッジとは、むずかしい努力をしなくても、自然といい行動ができるように自分自身に「小さなヒントや仕掛け」を用意しておくことです。自分のごきげんをとるために、今日からできる3つの「ごきげんスイッチ」を紹介します!

① 筆箱の中に「ひみつの宝物」を入れておく

イラッとしたり、悲しくなったりしたときに、パッと見ると心が温かくなるものを筆箱(ふでばこ)に忍ばせておきます。

  • 大好きなキャラクターの小さなシール
  • おうちの人や友達からもらった、うれしい手紙の切れ端
  • 自分で書いた「大丈夫! きみならできる!」というカード

落ち込んだら、そっと筆箱を開けてそれを見るだけ。脳が「あ、自分は大丈夫だ」と安心し、心の波が静まっていきます。

② 手をあらうときに「冷たい! 気持ちいい!」と声に出す

モヤモヤしたときは、からだの感覚をつかって心をリセットしましょう。休み時間に水道に行って、冷たい水で手を洗います。そのときに、心の中で(あるいは小さく声に出して)「冷たくて気持ちいい〜! モヤモヤが流れていった!」と唱えます。
からだの刺激(しげき)を変えることで、不機嫌な気分を物理的に断ち切る方法です。

③ ポーズから心を変える「ポーズのまほう」

下を向いて背中を丸めていると、心までどんどん暗くなります。イライラしたときこそ、背すじをピンと伸ばして、両手を腰にあてて、胸を張ってみましょう。
行動科学の研究では、「ポーズを良くするだけで、脳から元気が出るホルモンが分泌される」ことがわかっています。かたちから「ごきげん」を作ってしまうのです。

4. さいごの1分で一日を塗りかえる「ピーク・エンドの法則」

行動経済学をつくった有名な学者、ダニエル・カーネマン博士は、人間が思い出をどうやって記憶するかを研究し、あるすごい法則を発見しました。それが「ピーク・エンドの法則」です。

人間は、ある出来事の「いちばん盛り上がった瞬間(ピーク)」「いちばん最後の瞬間(エンド)」の気持ちだけで、その日の全体が楽しかったか、嫌だったかを決めてしまうのです。

たとえば、朝から失敗ばかりで、友達とケンカもして、「今日は最低な一日だった…」と思う日があるとします。でも、学校が終わる「最後の1分」を最高の気分で終わらせることができれば、脳は「今日もなんだかんだ良い一日だったな!」と記憶を書き換えてしまうのです!

「さいごの1分」をごきげんにする具体的なアクション

帰りの会が終わって、「さようなら」をしてから学校を出るまでの「さいごの1分」。ここで次の行動をやってみましょう。

  • 近くにいる友達に、笑顔で「また明日ね!」と言って手を振る
  • お世話になった教室に向かって、心の中で「今日も一日ありがとう」と言う
  • 自分の机の中をきれいに整えて、「よし、今日もがんばった!」と自分をほめる

たったこれだけで、あなたの脳は「今日も楽しかった!」と感じて、家につく頃にはごきげんなあなたに戻っています。そして、笑顔で「また明日ね!」と言われたお友達も、とても幸せな気持ちで家に帰ることができるのです。

明日から学校でやってみよう!「ごきげんマスター」への3ステップ

自分の機嫌を自分でとれる人は、まわりの人にも優しくできる、クラスの「本当のヒーロー」です。明日からさっそく、できることから始めてみましょう!

  • ステップ1:失敗したら「心のメガネ」をチェンジ!
    「最悪だ」と言いそうになったら、「レベルアップのチャンス!」と言いかえてみる。
  • ステップ2:自分だけの「ごきげんスイッチ」を1つ用意する
    筆箱にお気に入りのシールをはったり、モヤモヤしたら手を洗いに行ってみる。
  • ステップ3:お帰りのときは「笑顔のまた明日ね!」で終わる
    一日のさいごを最高のごきげんで締めくくって、良い思い出に変えてしまう。

自分の機嫌を自分でとれるようになると、学校に行くのが毎日どんどん楽しくなります。失敗しても大丈夫。あなたには、自分を元気にできる「魔法の力」がもう備わっているのですから!

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