相手の親切を当たり前と思わない

📖 『「感じがいい人」になれる!クラスで好かれる10の魔法のルール』
ー 第10章:感謝を言葉にして届ける ー
\ 毎日がもっと楽しくなる、すべての小学生へ贈るヒント /
相手の親切を当たり前と思わない
全 40 ページ中 40 ページ目

相手の親切を当たり前と思わない

朝、学校に行くと、なにかと世話を焼いてくれる友達がいます。「これ、昨日ノートに書いた宿題だよ」と見せてくれたり、「はい、消しゴム落ちたよ」と拾ってくれたり。家でもそうです。お母さんが朝ごはんを作ってくれたり、お父さんが重い荷物を持ってくれたりします。

みんなは、そんなとき、どうしていますか?

「あ、どうも」とスマホを見ながら言ったり、当たり前のように受け取ってしまったりしていませんか? もしかすると、「このくらい、やってくれて当然だな」なんて心の中で思っていないでしょうか。

実は、この「してもらうことが当たり前になる気持ち」こそが、まわりの人との距離を遠ざけてしまう最大の原因なのです。今回は、クラスのみんなから「この人といるとなんだかホッとするな」「また何かしてあげたいな」と思われるような、とっても大切な秘密をお伝えします。

「してもらうのが当たり前」は、みんなをさびしくさせる

想像してみてください。あなたが一生懸命、図工の時間に作った力作の工作を、友達に「ふーん、貸して」と何の感動もなく奪うように持っていかれたら、どんな気持ちがしますか? 「なんだよ、せっかく作ったのに……」と、ちょっと悲しくなったり、次はもう見せたくないなと思ったりしますよね。

親切もこれと同じです。人があなたのために何かをしてくれるとき、そこには必ず「時間をかける」「エネルギーを使う」という、その人の大切な労力が使われています。

  • あなたが困っているときに気づく「目」
  • あなたを助けようと動く「足」
  • あなたのために時間を使う「心」

これらは決して、無料(タダ)で湧き出てくるものではありません。それなのに、「やってくれて当たり前」という顔をしていると、してくれた人は「なんだか自分ばかりが損をしている気がする」「もうこの人の面倒を見るのはやめよう」と感じてしまいます。これが、いつの間にかクラスで孤立してしまう原因になってしまうのです。

文化人類学の大きな発見!「お返し」が世界をまわしている

ここで、少しだけ大きなお話をしましょう。みなさんは「文化人類学(ぶんかじんるいがく)」という言葉を聞いたことがありますか? 人間が昔からどのように集まって暮らしてきたのか、そのルールや習慣を研究する学問です。

「贈与(ぞうよ)」と「返報性(へんぽうせい)」のルール

文化人類学のとても有名な研究で、世界中のどこの国や地域にいっても、人間には「何かをもらったら、何かを返したくなる」という強力な仕組みが備わっていることが分かっています。学者の言葉ではこれを「贈与(ぞうよ)と返報性(へんぽうせい)」と呼びます。

難しく聞こえるかもしれませんが、とってもシンプルです。
大昔の人間は、一人では大きなマンモスを倒せませんでした。だから、誰かが「お肉を少し分けてあげるよ」と親切にします。もらった人は「ありがとう! 今度、木の実をとってきたらおすそわけするね」とお返しをします。

この「ありがとう、これどうぞ」のキャッチボールがあるからこそ、人間はケンカをしないで、みんなで仲良く助け合って生き残ることができたのです。

つまり、親切にされたときに「ありがとう」としっかり受け止めたり、「お返しをしよう」という気持ちを持ったりすることは、人間が何万年もかけて生き残るために手に入れた、一番ステキな才能なのです。

今日からできる!「当たり前」をぶっ壊す3つの魔法のルール

「でも、具体的にどうすればいいの?」と思いますよね。今日から学校や家ですぐに試せる、小さな魔法のステップをご紹介します。

1. 「やってくれて当然」のメガネをはずす

まずは、自分の心のメガネをかけ替えてみましょう。
「友達がノートを貸してくれるのは、その優しい性格のおかげ」
「お母さんが毎日お弁当を作ってくれるのは、愛情があるから」
このように、「世の中に『当たり前』なことなんて一つもない」と考えてみるのです。そうすると、今まで見過ごしていた周りの人の優しさが、キラキラと光って見えてくるようになります。

2. 「ありがとう」に気持ちの温度をのせる

ただ口先だけで「あざーっす」と言うのと、目を見て「本当に助かったよ、ありがとう!」と言うのでは、受け取る側の気持ちが全く違います。
文化人類学の言葉で言うと、言葉には「心のエネルギー」を乗せる力があります。感謝の言葉は、言われた人の心を温め、「この人の力になりたい!」というスイッチを入れる最高のプレゼントなのです。

3. 小さなことでも「お返し」のタネをまく

「お返し」と言っても、高いものを買う必要は一切ありません。小学生にできる最高のプレゼントは、こんな小さな行動です。

  • 落とし物を拾ってくれた人に、次は自分から消しゴムを貸してあげる
  • 給食当番で重い食缶を運んでいる子に「手伝おうか?」と声をかける
  • 家でお手伝いをしたときに「いつもごはん作ってくれてありがとう」と言葉を添える

あなたがまいた小さな優しさのタネは、きっと巡り巡って、またあなたに戻ってきます。

親切のキャッチボールで、クラスの主役になろう

「相手の親切を当たり前と思わないこと」。それは、裏を返せば「周りの人の優しさに気づける、心根がめちゃくちゃカッコいい人になること」です。

クラスを見渡してみてください。いつも人気があって、みんなから好かれている子は、決まって「ありがとう」を言うのが上手です。誰かが自分のために動いてくれたとき、その価値をちゃんと知っているからこそ、自然と笑顔でお礼が言えるのです。

明日、学校で誰かがあなたに優しくしてくれたとき。
スマホやノートから目をパッと上げて、その人の目を見つめてみてください。そして、心からの「ありがとう」を言ってみましょう。

その瞬間から、あなたとクラスの友達との空気感が、フワッと温かいものに変わるのをきっと実感できるはずです。さあ、明日からの学校生活で、さっそく小さな「ありがとう」のキャッチボールを始めてみましょう!

📖 『「感じがいい人」になれる!クラスで好かれる10の魔法のルール』
全 40 ページ中 40 ページ目
« 前のページ
最後のページ »

タイトルとURLをコピーしました