意見が割れたら多数決よりも話し合いを選ぶ

📖 『「感じがいい人」になれる!クラスで好かれる50の魔法のルール』
ー 第4章:チームで協力し合う「みんなと仲良くする」習慣 ー
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意見が割れたら多数決よりも話し合いを選ぶ
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意見が割れたら多数決よりも話し合いを選ぶ

クラスで何かを決めるとき、みんなはどんな方法を使っていますか? たぶん、一番多いのは「多数決」ですよね。「カレーとラーメン、どっちがいい?」とか、「ドッジボールと鬼ごっこ、どっちで遊ぶ?」とか。手を挙げて、数の多い方に決める。これって、とっても公平で、早く決まるから便利だなって思いますよね。

でもね、ちょっと考えてみてください。もしあなたが「ラーメンがいい!」って思っていたのに、カレーの方が多くて決まっちゃったとき、どんな気持ちになりますか? 「えー、カレーかぁ…」って、ちょっとガッカリしたり、モヤモヤしたりしませんか? その気持ち、とってもよく分かります。

多数決は、早く決まる便利な方法だけど、実は「負けた人」の気持ちを置き去りにしてしまうことがあるんです。そして、その置き去りにされた気持ちが、あとでチームワークをこわしてしまう原因になることもあるんですよ。

多数決の落とし穴:見えない不満がたまっていく理由

「多数決で決まったんだから、仕方ないじゃん!」って思うかもしれません。でも、自分の意見が通らなかったとき、「どうせ言ってもムダだ」って感じてしまうこと、ありませんか? 「じゃあ、もう協力するのやめようかな」とか、「どうでもいいや」って思っちゃうことだってあるかもしれません。

実はね、これは「ゲーム理論」という、ちょっと難しいけれど面白い考え方につながる話なんです。ゲーム理論では、「みんなが自分のことだけを考えて行動すると、結果的にみんなが損をしてしまうことがある」と教えてくれます。

例えば、運動会でクラス全員リレーの順番を決めることになったとしましょう。
「僕は足が速いから、アンカーがいい!」
「私も速いから、アンカーがいい!」
「いや、俺だってアンカーがいい!」
もしみんなが自分のことだけを考えて「自分はアンカーがいい」と言い張ったら、どうなるでしょう? アンカーは一人しか選べませんよね。結局、みんなが不満を抱えて、リレーの練習もなんだかギスギスしちゃうかもしれません。

これって、みんなが自分にとって一番いいことだけを求めた結果、チーム全体としてはバラバラになって、最高の走りができない可能性が高くなってしまいますよね。誰かが不満を持っていると、練習も真剣に取り組めなかったり、本番で力を出し切れなかったりするかもしれません。

多数決で決めた場合もこれに似ています。例えば、係活動で「掲示係」と「生き物係」のどちらにするか多数決で決めたとします。もしあなたが「生き物係でウサギのお世話がしたかったのに、掲示係になっちゃった…」と感じたら、どうでしょう? 掲示物を作るのも、なんだかやる気が出ないかもしれません。

「どうせ私の意見なんて聞いてもらえないし…」
「もう、適当にやっちゃおうかな…」
こんな気持ちが、クラスの中に少しずつたまっていくと、みんなで協力して何かをするときに、本当の力を出せなくなってしまうんです。感じがいい人は、こういう「見えない不満」がたまらないように、先回りして考えることができる人なんですよ。

話し合いの魔法:みんながハッピーになる道を探す

じゃあ、どうすればみんなが「これでよかった!」って思えるように決められるんでしょう? その魔法のルールが、「話し合いを選ぶ」ことなんです。

話し合いは、多数決のように「勝った」「負けた」で終わりません。みんなの意見を一つずつ聞いて、「どうすればみんなが納得できるかな?」「どうすればもっといい方法が見つかるかな?」って、一緒に考える時間なんです。

ここで、「組織社会学」という考え方が役に立ちます。これは、「みんなで協力し合って、一つの目標に向かって進むと、一人でやるよりもずっと大きな力が生まれるよ」という考え方です。みんなで話し合うことで、それぞれの意見やアイデアが合わさって、一人では思いつかないような、もっと素晴らしい解決策が見つかることがあるんです。

例えば、遠足のおやつを決めることになったとしましょう。
Aくんは「ポテトチップスがいい!」
Bさんは「チョコレートがいいな!」
Cくんは「グミがいい!」
もし多数決でポテトチップスに決まったら、チョコレートやグミが食べたかった人はちょっと残念な気持ちになりますよね。

でも、ここで話し合いを選んでみましょう。
「どうしてポテトチップスがいいの?」
「みんなで分けて食べやすいし、しょっぱいものが食べたいから!」
「どうしてチョコレートがいいの?」
「甘いものが食べたいし、みんなで分けられるから!」
「グミがいいのは?」
「色々な味があるし、みんなで楽しめるから!」

みんなの意見を聞いてみると、「分けやすいものがいい」「色々な味を楽しみたい」「甘いものもしょっぱいものも食べたい」という、共通の気持ちが見えてくるかもしれません。

そこから、「じゃあ、ポテトチップスと、色々な味のミニチョコレート、そしてみんなで分けられる大袋のグミを少しずつ持ち寄るのはどうかな?」「それか、みんなで分けられる大袋のお菓子をいくつか買って、みんなでシェアするのはどうかな?」というように、新しいアイデアが生まれてくるんです。

こうやって話し合うと、誰も「負けた」と感じません。むしろ、「みんなの意見が合わさって、もっといいアイデアになった!」って、ワクワクする気持ちになりますよね。これが、話し合いのすごい魔法なんです。

感じがいい人は、みんなの意見を大切にして、みんなが笑顔になれる方法を一緒に探せる人です。

話し合いを成功させる3つのステップ

では、実際にどうやって話し合いを進めていけばいいのでしょうか? ちょっとしたコツを知っていれば、誰でも上手に話し合いができるようになりますよ。

ステップ1:みんなの意見を「全部」聞く時間を作る

話し合いを始める前に、まず大切なのは「みんなの意見を最後まで聞く」ことです。どんなに小さな意見でも、どんなに「え、それ?」って思うような意見でも、まずは「そうなんだね」って受け止めてあげましょう。

  • 相手の目を見て、うなずきながら聞く:話している人は、「自分の意見を聞いてもらえているな」って安心します。
  • 「どうしてそう思うの?」と理由を聞く:意見の裏にある気持ちや考えを知ることで、相手のことをもっと深く理解できます。例えば、「掃除係は嫌だな」という意見があったら、「どうして嫌だと感じるのかな?」と聞いてみましょう。「いつも同じ場所ばかりで飽きちゃうから」とか、「もっと体を動かしたいから」とか、本当の理由が見えてくるかもしれません。
  • 途中で口をはさまない、否定しない:相手が話している途中で「でもさー」とか「それは違うよ」と言ってしまうと、もう誰も意見を言ってくれなくなっちゃいます。まずは「うんうん、なるほどね」と全部聞いてあげましょう。

みんなが安心して意見を言える雰囲気を作るのが、話し合いのスタートラインです。

ステップ2:共通の「ゴール」を見つけよう

みんなの意見を全部聞いたら、次は「僕たちは何を目指しているんだろう?」という共通のゴールを確認しましょう。ゴールがはっきりしていると、色々な意見があっても、そのゴールに向かってまとまりやすくなります。

  • 「何のために決めるのかな?」と考えてみる:例えば、「給食のメニューを決めるときは、『みんなが楽しく、残さず食べられるように』がゴールかな?」とか、「係活動を決めるときは、『クラスがもっと過ごしやすくなるように』がゴールかな?」というように、みんなで確認してみましょう。
  • ゴールを紙に書いてみんなに見せる:「今日の話し合いの目標は、『みんながワクワクする遠足の計画を立てること!』だよ」って、みんなで確認すると、意見がそれてしまったときにも「あれ? 僕たちのゴールはなんだっけ?」って思い出せます。

共通のゴールがあると、たとえ意見が違っても、「このゴールを達成するためには、どっちの意見がいいかな?」って、前向きに考えられるようになります。

ステップ3:新しいアイデアを「みんなで」作り出す

ここまで来たら、いよいよ話し合いのクライマックスです! 誰かの意見をそのまま選ぶだけでなく、それぞれの良いところを組み合わせたり、全く新しい解決策を考えたりするチャンスです。これが、話し合いの醍醐味であり、一番楽しいところですよ。

  • 「A案とB案、それぞれのいいところは?」と考える:例えば、クラスの出し物で「劇をやりたい!」という意見と「ダンスをやりたい!」という意見があったとします。劇の「物語で感動させられる」という良いところと、ダンスの「みんなで体を動かして盛り上がれる」という良いところを組み合わせて、「劇の中でダンスを取り入れたミュージカルにしてみるのはどうかな?」という新しいアイデアが生まれるかもしれません。
  • 「他に何かいい方法はないかな?」とみんなで考える:誰かの意見に賛成するだけでなく、「こんな方法もあるんじゃない?」と、どんどん新しいアイデアを出してみましょう。たとえそれが「ちょっと変かも?」と思うようなアイデアでも、そこから素晴らしいヒントが見つかることもあります。
  • 「みんなが納得できるのはどれかな?」と話し合う:いくつかアイデアが出たら、それぞれのアイデアについて「これならみんなが楽しめそうかな?」「これならみんなが協力できそうかな?」と、もう一度みんなで話し合ってみましょう。最終的に、「これならやってみよう!」と、みんなが心から思えるものを選びます。

このステップでは、「みんなで一緒に何かを作り出す」という気持ちがとても大切です。まるでパズルを組み立てるように、みんなの意見というピースを組み合わせて、最高の絵を作り上げていくイメージです。

話し合いが苦手でも大丈夫!小さな一歩から始めよう

「話し合いって、なんだか難しそう…」「意見を言うのが苦手だな…」って思う人もいるかもしれませんね。でも、大丈夫です! 話し合いは、練習すればするほど上手になります。

まずは、身近なところから始めてみましょう。

  • 家族との会話:夜ご飯のメニューを決めるとき、「何が食べたい?」って聞かれたら、「〇〇がいいな。だって、前にテレビで見て美味しそうだったから!」って、理由を添えて言ってみましょう。もし意見が割れたら、「じゃあ、今日は〇〇にして、明日は△△にするのはどうかな?」って、提案してみるのもいい練習です。
  • 友達との遊び:公園で遊ぶとき、「ブランコと滑り台、どっちで遊ぶ?」って聞かれたら、「ブランコもいいけど、滑り台も楽しいよね!じゃあ、最初にブランコで3回漕いだら、次は滑り台にするのはどうかな?」って、みんなが納得できる方法を考えてみましょう。
  • 家のお手伝い:兄弟で「どっちがゴミ出しをするか」で意見が割れたら、「今日は僕がゴミ出しをするから、明日は〇〇が食器洗いをしてくれる?」って、お互いに気持ちよく協力できる方法を探してみましょう。

こんな小さな話し合いの積み重ねが、きっとあなたの「話し合い力」を大きく育ててくれます。

話し合いは「感じがいい人」になるための最高の練習

多数決でパパッと決めるのも一つの方法ですが、意見が割れたときにこそ、話し合いを選ぶことが、あなたの周りの人たちを大切にする気持ちを表すことになります。

みんなの意見をしっかり聞いて、みんなが納得できる方法を一緒に見つけようとする姿勢は、周りの人たちに「この人は、みんなのことを考えてくれる、感じのいい人だな」って思ってもらえる、最高の魔法なんです。

話し合いで決まったことは、みんなが「自分たちで決めたことだ!」って思えるから、その後の活動にも積極的に参加してくれます。そうすると、クラス全体がもっと楽しく、もっと協力し合える、最高のチームになりますよね。

さあ、明日から、もし意見が割れることがあったら、ぜひ「話し合い」という魔法を使ってみてください。きっと、みんなが笑顔になれる素晴らしい解決策が見つかりますよ!

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