「それでどうなったの?」と先を促すだけで、君は「最高の話の聞き手」になれる
クラスで休み時間に友達と話しているとき、こんなことはありませんか?
友達が「昨日ね、公園で遊んでいたら、急に雨が降ってきて……」と話し始めたとき、君が「あ、そうなんだ。僕も昨日、テレビ見てたよ」と、自分の話にかぶせてしまったことはありませんか?
もし心当たりがあるなら、もったいないことをしています! その友達は、もっと君に「雨の中、どうやって帰ったか」や「どんな気持ちだったか」を聞いてほしかったはずだからです。
実は、誰からも愛される「人気者」は、話すのが上手な人ではありません。「聞くのが上手な人」のことなのです。今日は、魔法のようなひと言「それでどうなったの?」を使って、相手を夢中にさせる秘密のテクニックを教えます。
なぜ「それでどうなったの?」が最強の魔法なのか
脳科学の世界では、人間には「自分の話を最後まで聞いてほしい!」「自分の体験を分かってほしい!」という、とても強い欲求があることが分かっています。これを専門用語で「自己開示(じこかいじ)の報酬(ほうしゅう)」といいます。
ちょっと難しく聞こえますか? 分かりやすく言えば、「自分の話を聞いてもらうと、脳が『わーい! 楽しい!』とドーパミンというごほうびを出して、幸せな気持ちになる」ということです。
相手が話している途中で「それでどうなったの?」と先を促すことは、相手の脳に「君の話をもっと聞きたいよ! 君の体験はすごく面白いね!」というサインを送るのと同じことなのです。
「聞き上手」は、相手の物語の「応援団長」になること
語用論(ごようろん)という言葉を知っていますか? これは「言葉をどう使うと、相手との関係がうまくいくか」を考える学問です。この学問の考え方では、会話とは「キャッチボール」です。
相手がボール(話)を投げたとき、君が「それでどうなったの?」と投げ返すことは、相手にとって最高の「受け取り」になります。相手は、「この人は自分の話を大切にしてくれる!」と感じて、君のことをもっともっと好きになります。
- 「えっ、それからどうなったの?」:相手の話に興味があることを伝える
- 「そのあと、どうしたの?」:もっと話してほしいという合図を送る
- 「すごい! それでどうなったの?」:相手の気持ちに寄り添う
たったこれだけの言葉で、君はクラスのどんな友達とも、深い仲になれるのです。
明日から使える!「先を促す」3つのステップ
では、具体的にどうやって使えばいいのか、学校生活のシーンに当てはめて練習してみましょう。
ステップ1:相手の言葉に「感情」をプラスする
ただ「それでどうなったの?」と言うだけでもいいですが、そこに相手の気持ちを想像する言葉を足すと、魔法の威力は倍になります。
例:友達が「図工の時間に、粘土を落としちゃって……」と言ったら?
「えっ、それは焦るね! それで、どうなったの?」
こう言われると、友達は「そうなんだよ! もうパニックでさ……」と、もっと詳しく話したくなります。相手の気持ちを想像するだけで、君は「心から分かってくれる人」になれるのです。
ステップ2:少しだけ「待つ」勇気を持つ
「それでどうなったの?」と言うタイミングも大切です。相手が話し終わる前にかぶせてしまうと、邪魔をしてしまいます。相手が「……でね」と少し言葉を詰まらせたときや、少し間(ま)が空いたときに、優しく声をかけてみましょう。
脳は、情報を整理するときに少しだけ止まることがあります。その「止まっている時間」を待ってあげてから、そっと背中を押すように問いかけるのがコツです。
ステップ3:表情もセットで「ワクワク」を伝える
もし君が、つまらなそうに「それで……どうなったの?」と言ったら、相手は「あ、興味ないんだな」と思ってしまいます。大切なのは、「君の話の続きが聞きたくてたまらない!」というワクワクした顔です。
- 目をキラキラさせて相手を見る
- 少し体を相手の方に傾ける
- 「へえ!」「そうなんだ!」とあいづちを打つ
この3つをセットにするだけで、君の「それでどうなったの?」は、相手にとって最高のプレゼントになります。
家のお手伝いでも使える!「会話の魔法」
このテクニックは、友達だけじゃなく、お家の人にも使えます。例えば、お母さんが「今日、スーパーでね、すごく大きな大根を見つけたのよ」と言ったとき。
「ふーん」で終わらせず、「えっ、どれくらい大きかったの? それで、どうしたの?」と聞いてみてください。きっとお母さんは驚いて、そのあとの面白い話をたくさんしてくれるはずです。
家族との会話が楽しくなれば、君の毎日はもっともっと明るくなります。会話は、相手を笑顔にするための道具です。「それでどうなったの?」という魔法を、明日の学校で、まずは一人だけに試してみてください。
きっと、君の周りには、話をしたくてたまらない友達が、列を作って待つようになるはずですよ!