嘘をつかないで正直に話す
みんなは、友達との約束や、おうちの人との約束をしっかり守っていますか? 「宿題終わったらゲームしていいよ」「明日、校庭のすべり台の前で待ち合わせね」など、私たちの毎日はたくさんの約束でできています。でも、もし約束の途中で「やばい、間に合わない!」「本当はゲームしてないのに、やったって言っちゃおうかな…」と、つい嘘をつきたくなる瞬間はありませんか?
今回は、「嘘をつかないで正直に話す」ことが、どうしてそんなにも大切なのか、そして、どうして正直な人には自然とみんなが集まってくるのか、その秘密をたっぷりお伝えします。これを読めば、明日からクラスでの人気がぐっと上がること間違いなしです!
小さな嘘が大きな損を生む?「ゲーム理論」のひみつ
「嘘をつかないほうがいいのは分かってるけど、怒られたくないし…」そんなキミに、ちょっぴり知的なお話をします。大学のえらい先生たちが研究している「ゲーム理論」というもの知っていますか? これは、「まわりの人と自分が、どういう行動をとったら一番得をするか」を計算する科学です。
ゲーム理論の中に、「囚人(しゅうじん)のジレンマ」という有名な話があります。むずかしい名前ですが、ルールは簡単です。2人の人がいて、2人とも「お互いを信じて協力し合う」のが一番いい結果になるのに、2人のうち1人でも「自分だけが得をしようと裏切る(嘘をつく)」と、最終的には2人とも大損をしてしまう、という心の仕組みのことです。
これを学校生活に当てはめてみましょう。たとえば、算数の宿題をノートにやってこなかったとします。ここで2つの道がありますよね。
- 先生に少し怒られるかもしれないけれど、その場で終わり。次から気をつけようと、先生もキミを信用してくれます。
- その場のピンチは逃れられるかもしれませんが、先生は「本当かな?」と疑うようになります。もしノートを取りに家に帰って嘘がバレたら、先生や友達からの信用はゼロになってしまいます。
① 正直に「忘れました」と言う道
② 「家に忘れてきました」「昨日やりました」と嘘をつく道
ゲーム理論では、「お互いに正直でいることが、長い目で見て一番自分が得をする(みんながハッピーになる)」ということが証明されています。一時的に怒られるのをこわがって嘘をつくと、まわりからの「信用」という、目に見えない大切な宝物を失ってしまうのです。これって、とってももったいないことだと思いませんか?
クラスで実践!正直になれる3つのステップ
「頭では分かったけれど、いざとなると正直に言うのがこわい…」そんなふうに思うかもしれませんね。大丈夫です。正直に話すことは、勇気がいることです。だからこそ、少しずつ練習していきましょう。明日から学校でできる具体的な3つのステップを紹介します。
ステップ1:失敗したときは「すぐに、自分から」言う
廊下を走っていて、うっかり教室の掲示板(けいじばん)をはがしてしまったとします。「誰も見てなかったから、知らんぷりしちゃおうかな…」という悪魔のささやきが聞こえる瞬間です。
そんなときは、ゲーム理論の教えを思い出してください。「自分から正直に言ったほうが、傷が浅くてすむ」のです。先生のところへ行って、「先生、いま走っていて、掲示板をはがしてしまいました。ごめんなさい」と自分から言いましょう。
もちろん、少しは怒られるかもしれません。でも、先生は「自分から正直に言いにきたこと」を絶対に見ていてくれます。隠していて後から見つかったときの「雷」に比べたら、はるかにダメージは小さくすみますよ。
ステップ2:知らないことは「分からない」とはっきり伝える
友達との会話の中で、こんなことありませんか? 友達が「ねえねえ、最近流行ってるあのゲームの新しいキャラクター、知ってる?」と聞いてきたとき、本当は全然知らなかったとします。
ここで「あ、それ知ってる知ってる!強いよね!」と知ったかぶりをするのは、小さな嘘のはじまりです。そのあとで「どんな技が使えるの?」と聞かれて、また嘘を重ねることになってしまいます。
そんなときは、笑顔でこう言ってみましょう。
「それ、知らない!くわしく教えてよ!」
「知らない」と素直に言える人は、まわりの人から見てとっても可愛げがあって、話していて気持ちがいいものです。友達は「教えてあげる!」と嬉しそうに話し出すでしょう。正直に分からないと言うことは、新しい会話を広げる大チャンスなのです。
ステップ3:おうちのお手伝いでも「正直」を忘れない
学校だけではなく、おうちでも正直さは大切です。たとえば、お母さんに「おやつを食べる前に、ちゃんと宿題はやったの?」と聞かれたとき。
まだ算数のドリルが半分残っているのに、「やったよ!」と言ってこっそりおやつを食べ始めてしまう…。これはよくある失敗ですね。でも、後から「宿題終わってないじゃない!」とお母さんにバレて、大目玉をくらうことになります。
そんなときは、ゲーム理論の「長期的な得」を思い出しましょう。
「まだ終わってないけど、今からすぐやる!」と正直に言えば、お母さんも「じゃあ、それが終わってから食べようね」と優しく見守ってくれます。嘘をついてドキドキしながらおやつを食べるよりも、正直に言ってすっきり宿題を終わらせたほうが、おやつは何倍もおいしく感じられますよ。
正直な人は、みんなから愛される「最強のヒーロー」
嘘をつかないで正直に生きることは、かっこいいことです。「この人はいつも本当のことを言ってくれる」「約束を絶対に守ってくれる」という信頼は、一朝一夕(いっちょういっせき:すぐにはできないこと)では手に入りません。毎日の小さな「正直」の積み重ねが、キミのまわりに大きな信頼の輪を作ります。
困ったとき、ピンチのときほど、思い出してください。「ゲーム理論的に考えて、ここは正直な道を選ぼう!」と心の中でつぶやいてみるのです。
嘘をつかない人は、クラスの太陽です。まわりのみんなを安心させ、自分自身も胸を張って学校生活を送ることができます。さあ、明日からはどんなときも正直な心を持って、もっともっとたくさんの友達と最高の絆を結んでいきましょう!