誰かの成功を一緒に喜ぶ
クラスでテストが返ってきたとき、あるいは運動会のリレーで友達が活躍したとき、あなたはどんな気持ちになりますか?「すごいな、おめでとう!」と心から言えるときもあれば、ほんの少しだけ「いいな」「ずるいな」と、胸の奥がチクリとすることもあるかもしれません。実は、その「チクリ」を乗り越えて、相手の喜びを自分のことのように祝える人こそが、クラスでいちばん長く愛される「最強の愛されキャラ」になれるのです。
「おめでとう」は、自分にも返ってくる魔法の言葉
心理学の世界では、相手の幸せを一緒に喜ぶことを「共感的喜び」と呼びます。これは、相手の成功を自分のことのように感じて、自分まで嬉しくなってしまう心の力のことです。不思議なことに、この力を持っている人は、周りから「この子と一緒にいると、なんだか自分までいい気分になれる」と思われます。その結果、あなたの周りにはいつも人が集まり、あなた自身も幸せな気持ちでいっぱいになるのです。
逆に、誰かが褒められているときに「ふーん、別にすごくないし」とそっけなくしてしまうと、周りの人は「この子は私の味方ではないんだな」と感じて、あなたから離れていってしまいます。敵を作らないための第一歩は、「相手の成功を、自分の喜びの種にする」という心の切り替えにあります。
なぜ、人の成功を祝うと「敵」がいなくなるの?
昔から、人間は集団で助け合って生きてきました。文化人類学という学問では、昔の人たちが獲物を分け合ったり、お互いの成功を祝ったりすることで「仲間」という絆を深めてきたことを教えてくれています。人間には、自分を認めてくれる人、一緒に喜んでくれる人を「大切な仲間だ」と認識する本能があるのです。
つまり、誰かの成功を一緒に喜ぶことは、「私はあなたの敵じゃないよ。あなたの味方だよ」というサインを、言葉や態度で送っているのと同じことなのです。このサインを受け取った相手は、あなたに対して「この子は信頼できる!」と感じ、困ったときには必ず助けてくれる頼もしい仲間になってくれます。
- 「すごいね!」と具体的に伝える:ただ「すごい」と言うだけでなく、「あの計算、すごく速かったね!」「毎日練習してたもんね」と、相手の努力のあとを一緒に喜んでみましょう。
- 相手の幸せを自分のことのように想像する:相手がどんなに嬉しいか、どんなに頑張ったかを想像するだけで、あなたの心も温かくなります。
- 嫉妬の気持ちに気づいたら、深呼吸:「いいな」と思ったら、「私も頑張ろう!」というエネルギーに変えるチャンスです。嫉妬は、あなたが「もっと成長したい」と思っている証拠でもあります。
明日、学校でやってみてほしい3つのステップ
「そうは言っても、やっぱり悔しいときはどうすればいいの?」というあなたのために、今日からできる練習メニューを用意しました。
1. 「おめでとう」を一番に言ってみる
係の仕事で誰かが先生に褒められていたり、友達がドッジボールで活躍したりしたとき、誰よりも先に「おめでとう!」と声をかけてみてください。最初は少し勇気がいるかもしれませんが、相手のパッと明るくなる表情を見れば、あなたもきっと「あ、言ってよかった!」と心から思えるはずです。
2. 「おすそわけ」の喜びを知る
成功した友達に「どうやってそんなに上手になったの?教えて!」と聞いてみましょう。これは、「あなたの成功を認めています」という最高の褒め言葉になります。教えてもらった側は嬉しいし、教える側も「自分を頼ってくれた」と嬉しくなります。こうして喜びを分け合うことで、二人の間には強い絆が生まれます。
3. 自分の「小さな成功」も大切にする
誰かの成功を心から祝うためには、あなた自身の心に余裕が必要です。そのためには、自分自身の小さな頑張りも自分で認めてあげることが大切です。「今日は宿題を早く終わらせた」「友達に消しゴムを貸してあげた」。そんな小さな自分への「おめでとう」を積み重ねていくと、心に余裕が生まれ、自然と他人の成功も祝えるようになります。
「敵」を「味方」に変えるのは、あなたのその一言
もし、あなたが誰かの成功を心から喜べば、その人は一生あなたの味方でいてくれるでしょう。誰かを羨んだり、敵対したりするよりも、その人の成功を「自分たちの喜び」に変えてしまったほうが、学校生活は驚くほど楽しくなります。
クラスは、みんなで協力して作り上げる一つのチームです。チームの誰かが輝くことは、チーム全体が輝くことと同じです。明日学校に行ったら、誰かの「小さな成功」を見つけてみてください。そして、勇気を出して「すごいね!」と声をかけてみましょう。その一言が、あなたをクラスでいちばん愛される存在にする、魔法の鍵になるはずです。