「すごいね!」と相手の頑張りを認める
クラスのみんなと話していて、「この子と話すと、なんだか元気になるな」と感じることはありませんか? 反対に、何を言っても「ふーん」とそっけなく返されて、悲しい気持ちになったことはないでしょうか。
実は、相手を笑顔にする魔法の言葉があります。それが「すごいね!」という、相手の頑張りを認める言葉です。たったひと言ですが、これには相手の心を温かくし、あなたを「大好きな友達」に変える不思議な力があるのです。
なぜ「すごいね!」は魔法の言葉なのか
言葉の研究(社会言語学)では、会話を「ただ情報を伝えるための道具」ではなく、「相手との関係を築くためのプレゼント」だと考えます。あなたが「すごいね!」と言うとき、それは単に相手の行動を観察して報告しているわけではありません。「私はあなたの頑張りを見ていますよ」「あなたの努力は価値があるものですよ」という、あなたからの大切なメッセージを渡しているのです。
人は誰でも「自分のことを見ていてほしい」「認められたい」という気持ちを持っています。これを心理学では「承認欲求(しょうにんよっきゅう)」と言いますが、難しく考える必要はありません。「自分をわかってくれる人」のことは、誰だって大好きになりますよね。あなたが「すごいね!」と伝えることで、相手は「この人は自分の味方だ!」と安心するのです。
「結果」ではなく「過程」をほめよう
「すごいね!」をさらにパワーアップさせるコツがあります。それは、結果だけを見るのではなく、「そこに至るまでの頑張り」に注目することです。
例えば、係の活動でポスターを作っている友達がいたとします。ただ「ポスター、すごいね!」と言うのもいいですが、次のように伝えてみてください。
- 「色使いを工夫したんだね! すごく見やすいよ」
- 「休み時間もずっと描いていたよね。その集中力がすごい!」
- 「文字の形をていねいに書いているから、伝わりやすいね」
このように、「頑張ったポイント」を具体的に伝えると、相手は「自分のことを見ていてくれたんだ!」と、もっと嬉しくなります。これを言葉の専門用語では「ポジティブなフィードバック」と言います。相手の出した良い結果に、あなたという鏡を通して「あなたはこんなに素敵だよ」と返してあげるイメージです。
こんなとき、どう言う? 実践レッスン
明日からすぐに使える、相手を笑顔にするための「すごいね!」のヒントを紹介します。ぜひ、学校で試してみてください。
- 宿題やテストのとき
「点数」そのものよりも、「毎日コツコツ勉強していたよね」と、努力した時間や姿勢をほめてみましょう。 - 掃除の時間
「誰も見ていないところで、隅っこまでほうきをかけていたね。そういうところ、本当にかっこいいと思うよ」と伝えてみてください。 - スポーツや習い事の話を聞くとき
「うまくできたね!」だけでなく、「練習、大変だったでしょう? あきらめないで続けたのがすごいね!」と声をかけましょう。
「すごいね!」は自分にも返ってくる
不思議なことに、相手の頑張りを認める言葉をたくさん使っていると、あなた自身も「周りの良いところ」を探す天才になれます。人は誰かの良いところを見つけると、自分の気持ちも明るく前向きになれるからです。
「すごいね!」と言うことは、相手を喜ばせるだけでなく、あなた自身がクラスでいちばん好かれる「太陽のような存在」になるための近道です。あなたが誰かの頑張りを認めれば、その人もまた、あなたの頑張りを見つけてくれるようになります。こうして、クラスの中に「お互いを認め合う空気」が広がっていくのです。
明日の学校、隣の席の友達が何かを頑張っていたら、勇気を出してこう言ってみてください。
「一生懸命やっていて、すごいね!」
そのひと言が、あなたの新しい友情の始まりになります。言葉は、使えば使うほど磨かれる宝物です。今日から、その宝物をたくさん使って、クラスみんなを笑顔にしてあげてくださいね。