呼びかけられたらすぐに反応する
休み時間に教室で本を読んでいるとき、あるいは家でゲームに夢中になっているとき、だれかに名前を呼ばれたことはありませんか?
そのとき、あなたはどうしていますか? 「えー、いま忙しいんだけど」と無視をしたり、返事をせずにそのまま作業を続けたりしていませんか? もしそうなら、とってももったいないことをしています。実は、「呼びかけられたら、すぐに反応する」というたった一つの習慣が、あなたの学校生活を劇的に変える「魔法」になるのです。
「反応の速さ」は「あなたを大切に思っている」というメッセージ
心理学には「社会的合図(しゃかいてきあいず)」という考え方があります。これは、相手との関係を良くするための「サイン」のことです。名前を呼ばれたときにすぐに顔を上げたり、「なあに?」と声を返したりすることは、相手に対して「あなたのことを大切に思っていますよ」「あなたの話を聞く準備ができていますよ」という強いメッセージを送ることになります。
もし、あなたが友達に「ねえ、〇〇ちゃん!」と呼びかけたのに、相手が全然こっちを向いてくれなかったらどう思いますか? 「あれ、嫌われたかな?」「忙しいのかな」と、少し悲しい気持ちになりますよね。逆に、呼んだ瞬間にパッとこちらを向いてくれたら、「この子は私のことを大事にしてくれているんだ」と、うれしくなるはずです。
つまり、反応を早くすることは、相手に安心感をあたえる最高のプレゼントなのです。
「すぐ反応」で、クラスの頼られっ子になろう
具体的に、どんなふうに反応すればいいのか、学校のシーンで見てみましょう。
- 係の仕事で呼ばれたとき:「〇〇係さん!」と呼ばれたら、作業の手を止めて「はい!」と返事をしてから相手の方を向きましょう。これだけで、先生や友達からの信頼がグンと上がります。
- 友達に話しかけられたとき:本を読んでいても、スマホやゲームをしていても、まずは一度「なあに?」と反応します。もし本当に忙しいなら、「ごめんね、今ここを読んでいるから、あと1分待ってくれる?」と伝えれば、相手は「待ってくれるんだ」と安心します。
- 廊下ですれちがったとき:遠くから名前を呼ばれたら、その場で立ち止まる必要はありませんが、手をふったり、笑顔でうなずいたりするだけで「気づいたよ!」というサインになります。
社会言語学という言葉の研究では、「コミュニケーションは、言葉の内容よりも『どう反応するか』というリズムが大切」だと考えられています。会話が始まる前の「反応のリズム」が良いだけで、相手はあなたと話すのが楽しくなり、「またこの子と話したいな」と思うようになるのです。
「反応のスピード」は信頼のスピード
「反応が早い人」は、クラスの中で自然と人気者になります。なぜなら、周りの人から見て「この人はいつも自分たちのことを気にかけてくれている」と感じるからです。
明日、学校に行ったら、こんなことにチャレンジしてみてください。
- 名前を呼ばれたら、0.5秒で顔を上げる。
- 「はい」という返事を、いつもより少しだけ明るい声で言う。
- 相手の目を見て、「どうしたの?」と問いかける。
たったこれだけで、あなたの周りの空気はガラリと変わります。無視をされたり、反応が遅かったりする人よりも、すぐに反応してくれる人の方が、圧倒的に話しかけやすくて、一緒にいて楽しいですよね。
「反応」は、だれでもできる魔法のスキル
「反応を早くする」というのは、特別な才能はいりません。勉強ができるとか、運動が得意だとか、おもしろい話ができるといったこととは関係なく、今この瞬間からだれにでもできることです。
反応を早くすることは、相手を尊重(そんちょう)することです。「相手を大切にする」という気持ちを、言葉にする前に「反応」という形で伝える。これが、クラスでいちばん人気者になるための、いちばんの近道なのです。
明日、だれかに名前を呼ばれたとき、ぜひ思い出してください。「いま、ぼく(わたし)がすぐに反応することで、この人を笑顔にできるんだ」と。その小さな積み重ねが、あなたを「いつも周りに人が集まる素敵な人」にしてくれますよ。