「また明日」と笑顔でさようならをする
学校からの帰り道、あなたはどんな気持ちで教室を出ますか? 「やっと終わった!」と急いでランドセルを背負い、友達の顔も見ずに校門へ走っていませんか? もしそうなら、あなたは毎日、とっても大切な「チャンス」を捨てているのかもしれません。
実は、クラスでいちばん好かれる人は、一日の終わりの「さようなら」に、ある特別な魔法をかけています。それは、「最後の一瞬を、最高の印象で終わらせる」というテクニックです。
「ピーク・エンドの法則」を知っていますか?
心理学の世界には「ピーク・エンドの法則」という面白い考え方があります。これは、人の記憶は「一番盛り上がった時(ピーク)」と「最後(エンド)」の二つだけで決まる、という法則です。
たとえば、給食の時間に少し嫌なことがあっても、帰りの会で先生が面白い話をしてくれて、友達と笑いながら「また明日ね!」と言って帰れば、その日のあなたの記憶は「楽しい一日だったな」というものに書き換わります。逆に、一日中楽しく過ごしても、最後に誰かとケンカして嫌な気分のまま帰ると、あなたの記憶は「最悪な一日」になってしまうのです。
つまり、「最後をどう締めくくるか」を工夫するだけで、周りの人があなたに対して抱く印象は、劇的に良くなるのです。
「また明日」の魔法をかける3つのステップ
では、具体的にどうすればいいのでしょうか。明日からすぐにできる、とっておきの魔法を伝授します。
- 1. 目を見て「また明日!」と言う
ただ言葉を投げるのではなく、相手の目を見て、少しだけ口角を上げてみてください。たったこれだけで、相手は「自分は大切にされている」と感じます。 - 2. その日の「ありがとう」を添える
「今日、消しゴム貸してくれてありがとう、また明日ね!」、「一緒に遊んでくれて楽しかったよ、また明日!」というように、感謝の言葉を一言プラスしましょう。 - 3. 相手の背中が見えなくなるまで見送る
もし友達が先に帰るなら、背中に向かって小さく手を振ってみてください。振り返った友達と目が合ったら、もう一度ニコッと笑う。これだけで、あなたの「好感度」はぐんと跳ね上がります。
なぜ「最後」が大切なのか?
行動学の世界では、人間は「最後にした行動」を、その人全体の性格だと勘違いしてしまう性質があると言われています。これを「親近効果(しんきんこうか)」と言います。
例えば、係の仕事で一日中がんばっていても、最後に「疲れた、もうやりたくない!」と不機嫌に帰ってしまうと、周りの人は「あの人は、いつも不満ばかり言っているな」という印象を持ってしまいます。反対に、一日少し失敗があっても、最後に「今日は手伝ってくれて助かったよ! また明日!」と笑顔で帰れば、周りの人は「あの人はいつも前向きで、一緒にいて気持ちがいいな」と思ってくれるのです。
つまり、最後の一言は、あなたという人間を評価する「最後の仕上げ」なのです。
明日、学校でやってみてほしいこと
まずは、隣の席の友達に対して、いつもより少しだけ意識して「また明日」と言ってみることから始めてみましょう。ポイントは、「あなたが明日も会えることを楽しみにしている」という気持ちを、笑顔に乗せることです。
もし、最近あまり話していない子や、少し苦手だなと思っている子がいたら、その子にこそ試してみてください。「また明日!」と爽やかに声をかけられた相手は、きっと驚きながらも、あなたのことを「感じのいい人だな」と意識し始めるはずです。
味方を増やすということは、特別な才能が必要なことではありません。今日という一日の終わりを、ほんの少しだけ丁寧に、そして温かく締めくくる。たったそれだけのことで、あなたの周りには自然と笑顔が集まり、助けてくれる仲間が増えていくのです。
さあ、明日の放課後、あなたは誰にどんな「また明日」を届けますか? その一言が、あなたの学校生活をよりキラキラしたものに変えてくれるはずですよ。